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Windsurfing magazine(ウインドサーフィンマガジン) https://windsurfing-mag.jp/wp Just another WordPress site Mon, 31 Jan 2022 23:39:28 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.6.28 トップライダーの言葉_30 / ロビー・ナッシュ(US-1111) https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2022/02/12244/ https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2022/02/12244/#respond Mon, 31 Jan 2022 23:39:28 +0000 http://windsurfing-mag.jp/?p=12244 「ウインドサーフィンは退化性の強いスポーツではない」

ーー2008年、ロビー・ナッシュ45歳。「老いていくことに不安を感じることはないか?」との問いに彼は答えた。

「もちろん昔のようなパワフルなライディングはできなくなっているのかもしれない。でも10年前よりうまくなっている気がする。風や波を読み、それをライディングに生かすスキルのレベルは上がっているし、それにより動きに流れを出せている。だからあまり歳をとった気がしない。なのにそれを無理矢理認識させようとする数字(年齢)が怖い。でも鏡(ルックス)を見ないようにしていれば大丈夫だ、今のところ」

Robby Naish(US-1111)La Perouse, Maui 2021/ⒸNaish_FishBowlDiaries

Robby Naish(US-1111)La Perouse, Maui 2021/ⒸNaish_FishBowlDiaries

「そうだね、自分のレベルをキープするには、とにかくパッションを持ち続けて、ギブ・アップしないこと。年齢は関係ない。とくにウインドサーフィンは退化性の強いスポーツじゃないから」

「サッカーやスキーやテニスの選手なら、45歳にもなって僕のようにプレーを続けるのは難しいかもしれない。でもウインドサーフィンはナチュラルでヘルシーなスポーツだ。やればやるほど健康的になり、体力がつき、身体のバランスが整えられる。それに道具の進化は、年齢によるどうしようもない退化さえフォローしてくれる。というか、乗り手を若返らせてくれもする

「だから僕はよく言うんだ『こんなスポーツ、滅多にないぜ!』って」

「最近では(健康のために)ジョギングをするという人が多いけど、あれはどうなんだろう? いずれはヒザを壊すように思うんだけど・・・まあ一番いいのはやっぱりウインドだと思う。このスポーツこそ生涯スポーツ。100歳までできる」

ーーロビーは今年59歳になる。それでもホキーパやラ・プルースやジョーズのリップを蹴り飛ばしている。ロビーほどにはなれないけれど、ウインドサーフィンに乗れば人は人を超えていける。うん、僕も思う。ロビーさんに全面的に同意する。「こんなスポーツ、滅多にないね」

2_AC15_ls_US1111_0006▶︎ロビー・ナッシュ_Robby Naish(US-1111) 1976年、大人に交じって戦うためにハーネスを発明。以来’87年まで、出場したほぼすべての大会で優勝を遂げ「帝王」の称号を得る。また幾度もエポックメイキングな大波チャレンジを成功させていることなどから、ファンの支持は絶大。ウインド界最初で最大のスーパースター。今でもジョーズのビッグウェイブにトラックを刻む58歳。1963年3月23日生まれ
Robby Naish, 2015 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

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▶︎〈トップライダーの言葉_29 / ジョシュ・アングロ & フランシスコ・ゴヤ & カウリ・シアディ & more〉
▶︎〈トップライダーの言葉_28 / ケビン・プリチャード & ロビー・ナッシュ & ビヨン・ダンカベック & more〉
▶︎〈トップライダーの言葉_27 / フランシスコ・ゴヤ & カウリ・シアディ〉
▶︎〈トップライダーの言葉_26 / ジェイソン・ポラコウ & フランシスコ・ゴヤ & ビヨン・ダンカベック〉
▶︎〈トップライダーの言葉_25 / ビヨン・ダンカベック & フランシスコ・ゴヤ & ジョシュ・アングロ〉
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WSF TECH 19_ビヨン・ダンカベックが教えてくれた https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2022/01/12231/ https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2022/01/12231/#respond Sun, 23 Jan 2022 22:38:37 +0000 http://windsurfing-mag.jp/?p=12231 WSF TECH 19_To be Faster
速くなるためにすべきこと
Advice=Björn Dunkerbeck(SUI-11)

Björn Dunkerbeck(SUI-11)Aruba 2011 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

Björn Dunkerbeck(SUI-11)Aruba 2011 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

「そうだ!」前回のビヨンの記事を書いていて思い出した。もう10年以上も前のことになるけれど、ビヨンが来日したときに彼の特集記事を作ったことがある。彼は語ってくれたはずだ。日本のウインドサーファーに向けて、速くなるための方法を。そして僕は驚いたはずだ。彼の語る言葉の多くが、あまりにも当たり前のことであったことに。

当時の原稿を見つけた。特別なことなんてない。でも当たり前のことをパーフェクトにできている人間は一人もいない。多くの人は当たり前のことを理解していないし、そのことを知らない人だって少なくない。だからみんな速くなれる。ビヨンはそう言っていた。

彼がとくに強調していたことは三つ。基本と経験とポジティブな姿勢だ。つまりそれらが百年王者、ビヨンを構成する三大要素なのだろうと思う。それらのレベルをどこまで高められるか?「みんなまだまだいけるよね。伸びしろしかないよね」ビヨンはそうは言わなかったが、そんなニュアンスでアドバイスをくれた。その一部を加筆修正してここに載せる。

「プレーニングがしっくりこない」「最近スピードが頭打ち」という方、ご一読ください。

かつて速かった選手はたくさんいるが、今も速い選手はあまりいない。52歳になった今年、ビヨンは瞬間世界最高速103.67キロを達成した。百年王者はいつまで、どこまで速くなるのか Björn Dunkerbeck(SUI-11)Sotavento, Fuerteventura 2009 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

かつて速かった選手はたくさんいるが、今も速い選手はあまりいない。52歳になった今年、ビヨンは瞬間世界最高速103.67キロを達成した。百年王者はいつまで、どこまで速くなるのか Björn Dunkerbeck(SUI-11)Sotavento, Fuerteventura 2009 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

1)速く走るために大事なことは ▶︎ 一番大事なことは若いうちにウインドサーフィンを始めること。一日でも早くウインドを当たり前の玩具にしてしまうことだ。若ければ若いほど、水や風を感じる感覚や、道具をコントロールする感じを自分の中に取り込みやすい。少年と青年では、吸収力がまるで違うから。将来プロになりたいとか、世界を目指したいというのなら、ジュニアの大会など、多くのコンペティションを経験しておくことも大事だ。精神的にも強くなれるし、ライバルと競争することで成長も早まるから。

既に少年期を過ぎてしまっているのなら(あるいは青年期を過ぎている場合でも)コンディションを選ばないこと。ライトウインド 、オーバーコンディション、オフショア、サイドショアなど、いろんなコンディションを経験して、ウインドサーファーとしての懐を深くしていくことだ。

もっと具体的に? いや、たとえばセイルを引き込む、なんて言っても、経験が少ないと、どんなタイミングでどれくらい、どのように引き込むかを理解しにくい。それどころか、へんなところで引き込む癖がついてしまったりもする。それが減速の原因になっていることにも気付けずに、引き込んでいるのに速く走れないなんて悩みを抱えてしまったり。

ウインドサーフィンは自然とシンクロするスポーツだから、いろんなコンディションに対する適応力を広げていかないとうまくなれない。速くもなれない。だから時間があるときには海に出るようにすることだ。そうすれば身体も心も鍛えられる。どんな状況でも少しは前へ進める。何もしないでいると衰えていくよ。身体も心も。

2)セイルトリムを最小限に抑えて、セイルを安定させるには ▶︎ まずはセイルの軸を把握すること。それを中心にハーネスラインをセットして、セイルのパワーと正対する位置に身体をおくこと。この位置関係がずれてしまうと、セイルも身体も安定しない。そんな状態では、絶対に速く走ることはできない。

編集部注:セイルの軸はどこにあるか? セイルの第1バテン(エンド部)とマストベースを結んだ線を軸と捉えてほぼ間違いない。さらに覚えておきたいのは、セイルのパワーポイントは、セイルの軸とブームの上のバテンとの接点付近にあるということ。身体の正面ではなく、それよりも高い位置にあるということだ。セイルの多くは(というか、ほぼすべてのセイルは)そのようにデザインされている。これを知らないと、いろんな場面で(プレーニングでもジャイブでもその他の動きでも)ずれが生じて、バランスを取りづらくなる。

「セイルの軸とその中核であるパワーポイント」を「体幹とその中核である丹田(※)」で支える。これができると自然に下半身が安定し、上体から力が抜ける。楽で速いフォームが作りやすい ※丹田=ヘソより10cmほど下の下腹部。気とエネルギーの中心となる場所とされる Björn Dunkerbeck(SUI-11)Alacati, Turkey 2011 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

「セイルの軸とその中核であるパワーポイント」を「体幹とその中核である丹田(※)」で支える。これができると自然に下半身が安定し、上体から力が抜ける。楽で速いフォームが作りやすい ※丹田=ヘソより10cmほど下の下腹部。気とエネルギーの中心となる場所とされる Björn Dunkerbeck(SUI-11)Alacati, Turkey 2011 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

3)ボードコントロールに大事なことは ▶︎ 少しヒザを(前足よりも後ろ足を少しだけ深めに)曲げて、海面のギャップを柔らかく吸収すること。そうすることでセイルが安定する。もちろん平水面ではヒザを伸ばし気味にしてセイルパワーの伝達効率を高めるけれど、海面が荒れていたり、うねりがあるような状況では、ヒザを高性能なショックアブソーバーにしなければ満足には走れない。

編集部注:「ヒザを曲げる」といっても、ビヨンは決してヒザ周辺の力を緩めきっているわけではない。「柔らかく」といっても、ぐにゅっと大きく屈伸させる訳でもない。ビヨンの下半身は常に安定しており(腰の据わった状態にあり)ヒザを含めた脚は、超硬いけれど的確に反応する高性能なバネ(まるでエアサス)として機能する。だからこそセイルパワーを効率的にボードに伝えることができる。

4)オーバーセイルに強くなる方法は ▶︎ 答はシンプル。普段使うものよりも、大きめのセイル、大きめのボード、大きめのフィンで、たとえ30分でも我慢して練習すること。経験値を高めること。何もしなければ永遠に強くはなれない。

5)グリップ ▶︎ 僕はセイル手(後ろ手)は順手、マスト手(前の手)は逆手でブームを握る。その方が力加減をアジャストしやすいから。でもジャイブをするときにはマストベースへのプレッシャーを強めるために(インレイルへのプレッシャーを安定させるために)マスト手も順手に持ち替える。それからレースが続いたりして握力やパワーが落ちてきたと感じたときには、ブームを少し高めにセットして、両手とも順手でブームを握るようにする。重心を高い位置にもっていくことで、楽になれるような気がするから。

基本を知り、いろいろ試してアジャストして、自分のやり方を見つける。基本を知らずにアジャストすると、多くの場合混乱する Björn Dunkerbeck(SUI-11)Alacati, Turkey 2011 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

基本を知り、いろいろ試してアジャストして、自分のやり方を見つける。基本を知らずにアジャストすると、多くの場合混乱する Björn Dunkerbeck(SUI-11)Alacati, Turkey 2011 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

6)セイルポジション ▶︎ セイルのフットとボートとの隙間はなるべくなくすようにしている。でもだからといってその隙間をゼロにすればいいというものでもない。フットは水面にも、ボードから発せられるスプレーにも触れない、ぎりぎりのところまで下げるようにする。セイルに水が当たれば当然スピードは鈍るし、セイルがぐらぐら揺れて(セイルの)フォイルを流れる風も乱れるから。セイルを適切な位置にセットして、ボードはフラットにキープする、その精度が高まれば、巡航速度は確実に上がる。

7)でもね ▶︎ 僕の乗り方をただ真似してみたところで速くなれるとは限らない。最も大事なこと、覚えておくべきことは、ウインドサーフィンにはこれまでに述べてきたような基本的なことがいくつかあるということ。そしてそれらをパーフェクトにフォローできている人間はほとんどいないということだ。それはつまり、改めて自分と道具との関係を見直してみることで、誰でも今より速くなれるということでもある。伸びしろはまだまだある。キープ・セイリング!

▲ビヨン・ダンカベック_Björn Dunkerbeck(SUI-11)世界の強風ポイント、スペイン・グランカナリー島のポッゾキッズとして成長し、1984年、15歳でPWA(旧PBA)ワールドツアーにデビュー。'90年にはウェイブ、スラローム、コースレーシングの全種目を制し、ロビー・ナッシュに次ぐ二人目の完全王者となる。これまでに勝ち取ったワールドタイトルは42。世界瞬間最速103.67キロのレコード・ホルダー。「百年王者」の異名を持つ。1969年生まれ、52歳。 Björn Dunkerbeck(SUI-11)Costa Brava, Catalunya, Spain 2010 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

▲ビヨン・ダンカベック_Björn Dunkerbeck(SUI-11)世界の強風ポイント、スペイン・グランカナリー島のポッゾキッズとして成長し、1984年、15歳でPWA(旧PBA)ワールドツアーにデビュー。’90年にはウェイブ、スラローム、コースレーシングの全種目を制し、ロビー・ナッシュに次ぐ二人目の完全王者となる。これまでに勝ち取ったワールドタイトルは42。世界瞬間最速103.67キロのレコード・ホルダー。「百年王者」の異名を持つ。1969年生まれ、52歳。 Björn Dunkerbeck(SUI-11)Costa Brava, Catalunya, Spain 2010 / ⒸJohn Carter_pwaworldtour.com

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▶︎〈WSF TECH 18_波に縦のラインを描くには〉
▶︎〈WSF TECH 17_サーフィン的ウェイブにトライ〉
─────────〈波のパワーに合わせた道具で〉
─────────〈スラローム的ウェイブの経験を活かす〉
▶︎〈WSF TECH 16_スラローム的ウェイブから〉
─────────〈走り重視のウェイブギアで〉
─────────〈波のパワーを感じるセンサーを設置する〉
▶︎〈WSF TECH 15_ジャイブ10種〉
▶︎〈WSF TECH 14_波のフロントサイドへ〉
─────────〈スラローム的に、サーフィン的に、乗り分ける〉
─────────〈風と波のウェルバランスを感じ取る〉
▶︎〈WSF TECH 13_冬にウェイブを始めると上手くなる〉
─────────〈タフコン土産をゲットせよ〉
─────────〈レイルジャイブができなくても〉
▶︎〈WSF TECH 12_誰も見てない・・・マインド・リセット〉
▶︎〈WSF TECH 11_プレーニングに入るとボードが暴れる〉
▶︎〈WSF TECH 10_ブローが抜けるとラフしてしまう〉
▶︎〈WSF TECH 09_プレーニングすると下ってしまう〉

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ウインドサーフィン・エッセイ_12 https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2022/01/12220/ https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2022/01/12220/#respond Thu, 13 Jan 2022 22:40:26 +0000 http://windsurfing-mag.jp/?p=12220 濃密な想いと時間の記録『ウインドノート』見つけた
Text=Takayoshi “Yanmer” Yamamoto(HALE Surf & Sail_Enoshima)

Jason Polakow(KA-1111)Lanes, Maui / Ⓒ JP Australia 2021

Jason Polakow(KA-1111)Lanes, Maui / Ⓒ JP Australia 2021

家の大掃除をしていたときのこと、昔の『ウインドノート』を数冊、発見した。

波の中でのスピードの出し方、鋭く波を駆け上がるには、ループのコツ、セイルとボードを波に合わせるためのコツ、マウイで目撃したジェイソン・ポラコウのライディング分析、良さそうなボードやフィンのデザイン、いろいろ細かく書いてある。

けっこう笑えた。改めて「そういえば!」と思う部分もあるけれど「違うよねぇ」ということの方が圧倒的に多い。

でも熱くなった。当時の熱がビンビン伝わってきた。そういやぁ24時間、純粋にウインドサーフィンのことしか考えてなかったな、あの頃は、と思う。当時見ていたウインドのある風景や、一緒に乗った仲間の顔が浮かんでくる。

昔はよかったねー、と言いたくなるところだけど言わない。今も、そう、この時間も、それを作ることは可能であり、オレは体験することができるのだ。もっと大切にしよう。

最近どう? 自分に訊く。ただ何となく、ふわふわっとウインドしてるかもしれない。純粋にウインドのことを考えている時間は、一日のうちにどれくらいあるだろう?

『ウインドノート』に勝手な持論が残っていた。

ウインドをしている時間(考えているときも含む)× 密度=上達のスピードと受け取れる楽しさになる。少し大きめのその文字は太くもあり、そこに強い筆圧が見てとれる。それはかなり濃密な想いと時間の記録だ。

再開しよう。2022年版の『ウインドノート』を作ってみよう。

みなさん、新年おめでとうございます。今年もよろしく。

─── 山本隆義(ハレ サーフ&セイル_江の島

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▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_11 / 「努力しろ」なんて、誰が言う?〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_10 / 全部自分が決めている〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_09 / のんびり行こうぜ、オレたちは〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_08 / 非生真面目のススメ〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_07 / 風と共に動く〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_06 / 研ぎ澄まさえたパーになれ〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_05 / あなたの自由を奪うもの〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_04 / 考えない人〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_03 / 目に見えるものに、たいして大事なものはない〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_02 / ふたつのリズム〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_01 / 目標などない方がまし、かもしれない〉

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JUBF 学連ウインドニュース《2022.01.04.号》 https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2022/01/12202/ https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2022/01/12202/#respond Mon, 03 Jan 2022 22:52:22 +0000 http://windsurfing-mag.jp/?p=12202 『鎌倉学生選手権 2021』関東学連リーダーは誰だ!?
特派員報告=日本学生ボードセーリング連盟
広報・櫻井玲海(日本大学)

(『鎌倉学生選手権 2021』2021年12月18日~19日、神奈川県鎌倉市材木座海岸)

|| 来季を占う関東学連最終戦

毎年年末に行われるこの大会には4年生は出場しない。関東圏で学連に所属する約20の大学の次期主力となる2、3年生とルーキーである1年生が、新たに編成されるチームと個人の現在地を知り、来年へ向けて何らかの指針を得るために鎌倉・材木座の海に集結する。

今期(’21年)のエントリーはエキスパクラス(2、3年生)が100名、ビギナークラス(1年生)が94名。この数字からわかるのは明らかに新人が多いということで、私たちが実感しているのは、昨年までよりも関東学連全体の熱やレベル、そして選手各々のモチベーションが上がり、それぞれの戦いが激しくなっているということだ。こういう状態を続けていかなければ、右肩上がりの学連にしていかなければと強く思う。

レースは2日間ともこの時季には珍しい南風(沖から浜に吹く風)で行われた。ビギナー、エキスパともに4レースずつ(初日2レース+二日目2レース)。全体的に風は弱く、ほぼスキル&根性比べのパンピング合戦となったのだが、それぞれのクラスの最終レースでは予想外の風が吹き、最終的には選手の総合力が問われるレースになった。

当たり前のことだが、微風から強風まで、どんな風域でもどんな海面でも誰より速く走れるという総合力100の選手は学連には存在しない。多かれ少なかれ誰にも得手不得手があり、広い風域で行われる大会では、厭でもそのことが明らかになる。だがそれは悪いことではない。選手それぞれが今の自分と対峙することで、近い未来へ向けての自分を正しくイメージすることが可能になるからだ。誰が勝つかはもちろん重要だが、誰がこの機会を最も有効に生かせるか、それがこの大会で一番大事なことになるのだと思う。

JUBF Kamakura University Student Championship, December 18-19, 2021, Zaimokuza, Kamakura

JUBF Kamakura University Student Championship, December 18-19, 2021, Zaimokuza, Kamakura


||
接戦と圧勝
▶︎ ビギナークラス

ビギナークラスは、須田大輔(早稲田大学)と齋藤海斗(関東学院大学)とのタイマン勝負のようだった。初日、2つの軽風レースでトップを分け合い、二日目、途中でほぼ無風になった第3レースでも齋藤が2位、須田が3位と接近戦を展開した。この時点で二人の差はわずか1ポイント。ちなみにこの第3レースは、途中で文字通りの明らかな無風になったため、2周目の上マークまでにコースが短縮されたのだが、フィニッシュできたのは出場94名中わずか22名だった。滅多にないコンディションだったとはいえ、この22名とその他の選手の間には、小さくはない隔たりがある。フィニッシュできなかった選手たちは、微風時のボードの走らせ方やパンピングテクニックなど、改めて見直す必要があるだろう。

須田と齋藤の最終決戦となった第4レースでは風が上がった。ハーネスを掛けてリーパン(※)で走れるくらいまで。漕ぎ(パンピング)が上手い選手は下りでアンダーパンピングを続けることで、後続を引き剥がすことに成功していた。須田と齋藤はこの風域でも踏ん張った。それぞれ2位と4位でフィニッシュした。結果、全4レース中の1つのワーストレースのポイントをカットして算出される総合ポイントは、5対5の同点(リザルト表参照)。優勝はワーストレースのポイントが小さい須田がもぎ取った。

須田は常に自問自答を繰り返し「わからないことは積極的に質問しにいく」というタイプのセイラーで「負けず嫌いの性格がいい方向に転がっている」と語っている。齋藤は「なぜここでタックをすべきか」など、風と海面に対する知識が豊富で、大きなミスを犯さない。いずれにしても二人には、自覚できる強さがあるということだ。

女子では菅原なな(慶應義塾大学)が圧勝した。男女の区別のない総合成績でも8位に食い込み「格の違い」を見せつけた恰好だ。彼女は1年生でありながら、すでに豊富な優勝経験をもっている。しかし満足などしていない。「貪欲に努力を続けることが彼女の凄いところだ」と周囲の人たちも感心している。男子にも負けない女子に、他の女子選手はどのように対抗していくべきか? 答えを簡単に見つけることはできないだろうが、それでも何かを見つけて実践して、立ち向かっていくしかない。

パンピングを止められない消耗戦。一漕ぎの効率が勝負を決める。

パンピングを止められない消耗戦。一漕ぎの効率が勝負を決める。


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軽風なら井上、吹けば内藤、そして・・・
▶︎ エキスパクラス

微風の初日、エキスパクラスでトップに立ったのは井上隆(神奈川大学)だった。第1レースでは西村伊織(日本大学)が、第2レースでは小林将(明治大学)が1位を取ったのだが、両レースを3位と2位でまとめた井上には届かなかった。

井上は安定していた。翌二日目の第3レースは、スタート5分前に一気に風が下振れし、リーパン、マスパン(※)を要する難しいレースとなったのだが、それでもぴったり下からスタートし、ポートを伸ばして有利な展開に持ち込んで、見事に1位でフィニッシュした。正確に言えば、井上は今大会のライトウインドレースでは、どんなときにも安定していた。その結果として優勝を勝ち取った。

だが井上に弱点がないわけではない。予想に反してマックス12m/sまで吹き上がった風の中で行われた第4レースで、井上は思い通りには走れていないようだった。海面のうねりも高かった。2上へのレグでは、ノンダガーのプレーニング勝負になった。いきなりの強風に半数以上の選手がゴールに辿り着くことができなかった。そんなレースで井上は、9位に順位を下げている。

逆にこの第4レースで、いきなり輝きを放ったのが内藤紳之介(明治大学)である。ジュニア時代からウインドサーフィンを続けている内藤は、2年生でありながら1下(マーク)を3位で回航、そこからぐんぐん追い上げて、最後はトップでフィニッシュ、総合順位を5位に上げた。

この結果からわかることは「ライトウインドなら井上」「吹けば内藤」であったということで、リザルト表から推測できるのは、二人の間にいる2位の岡本大成(慶應義塾大学)3位の倉鹿野巧(神奈川大学)4位の田中翔(明治大学)は「オールラウンダー」であったということだ。あくまでも今大会ではということだが、そのラベリングと多くの選手が彼らにもつイメージは、それほど違っていないだろうという気がする。このうちの誰が一番にそのラベルを自分が望むそれへと貼り替えるか。それとも「おいおい、オレを忘れるな」という選手が出てくるか。果たして来季の関東学連リーダーは誰になるのか。楽しみなところだ。

女子では柳川真奈(上智大学)が櫻井玲海(日本大学)を抑えて優勝した。櫻井とは筆者のことで、風が上がった第4レースでは男女混合リザルトで13位と健闘したのだが(って自分いうか?)軽風レースでは柳川に惨敗した。ウインド経験値の高い柳川は、男子の井上と同様に軽風では崩れない。本当に強いのだ。

だがその柳川を、彼女の得意な風域で破った選手がいる。岡朋加(明治大学)だ。岡は第1レースで男女混合18位・女子1位でフィニッシュして周囲をざわつかせた。そしてそのレース、柳川が男女混合28位であったこと、加えて岡がまだ2年生であることが、他の女子選手に衝撃を与えた。なんだこの子は! 岡は最終的に4位でレースを終えたが、今後マークされる存在になることは間違いない。彼女にいま足りないものは、これまでの積算練習量と経験だけかもしれない。だとしたら・・・とにかく怖い子出現である。女子選手のみんな、気をつけなはれや。

「吹けば内藤」うねりのある海面での強さも見せつけた。

「吹けば内藤」うねりのある海面での強さも見せつけた。

─── ※編集部注▶︎マスパン=マストパンピング=マストの位置を固定せず、セイル全体を大きく動かす(漕ぐ・扇ぐ)ことで、強い推進力を生み出すテクニック。主に0〜2m/sの風域で用いる ▶︎リーパン=リーチパンピング=マストの位置をほぼ固定した状態で行うパンピング。セイルのリーチ部のみを開閉させて推進力を生み出す。主に2〜4m/sの風域で用いる。

ビギナー男子入賞者|ビギナー女子入賞者

ビギナー男子入賞者|ビギナー女子入賞者

AB

エキスパ男子入賞者|エキスパ女子入賞者

エキスパ男子入賞者|エキスパ女子入賞者

CD

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▶︎〈学連ウインドニュース 2021.12.01号 / 2021『インカレ個人戦』学生日本一決定戦〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.11.07号 / 2021『フレッシュマンズカップ』新人トップ3の激戦〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.10.27号 / 2021『フレッシュマンズカップ』関東学連新人王は誰だ?〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.10.08号 / 2021『インカレ関東支部予選』全国大会出場者決まる〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.09.29号 / 2021『インカレ関東支部予選』開催決定〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.05.14号 / 2020『インカレ新人戦』開催決定〉

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ビヨン・ダンカベック 世界瞬間最速 103.67km/h https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/12/12191/ https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/12/12191/#respond Wed, 22 Dec 2021 22:40:23 +0000 http://windsurfing-mag.jp/?p=12191 Lüderitz Speed Challenge 2021
The Ditch, Lüderitz, Namibia / October 18-November 28

百年王者 “オーバー100km/h & 100m” を達成

9× ワールドスラロームチャンピオン、全部で42のワールドタイトルを持つ男。「百年王者」ビヨン・ダンカベックが時速100キロの壁を突破、ウインドサーフィンによる世界瞬間最速『103.67 km/h(55.98 knots)』の記録をマークした。

時速100キロ。高速道路で車をそこまで加速させようとすれば、それなりにアクセルを踏み込んで、エンジンやモーターの回転数を上げなければならない。そのときドライバーは動力源のパワーを感じ、車体への風圧を感じ、視界の景色が流れるスピードの違いを感じて緊張感を高めることになる。

ウインドサーフィンにエンジンはない。乗り手を守る箱もなければ風防もない。生身の人間がただ細い板の上でセイルを支えて、風の力だけを頼りに海の上を滑走する。それで103.67キロ! 普段GPSスピード計で自分の艇速を測っている人ならぼんやり想像することはできるだろう。だがその世界がどんなところなのかはビヨンにしかわからない。僕らはただとんでもない世界だ、と驚くしかない。

Björn Dunkerbeck(E-11)Lüderitz Speed Challenge 2021/ Ⓒ Victor Couto_Red Bull Content Pool

Björn Dunkerbeck(E-11)Lüderitz Speed Challenge 2021/ Ⓒ Victor Couto_Red Bull Content Pool

記録はナミビアの南西部、大西洋に面した港町リューデリッツで生まれた。正確にはその町の砂漠地帯に作られた人造水路で達成された。「The Ditch」と呼ばれるその水路は、大西洋から砂漠を抜けてくる風に対してアビームからクォーターの角度に、つまりはウインドサーフィンが最もスピードのでるアングルに設えられており、現在のところこの場所以上にスピードトライアルに適したポイントはないとされている。

9月から11月にかけての最も気温が高くなる季節、この場所には想像を超えるレベルで吠えるような海風が吹き付ける。それでも水路の水面は波立たない。海からの冷たい風が砂漠上の熱い空気を押し上げるように流れるからかもしれない。とにかくどんなに吹いても「サーフェイスはフラットで(スピード競技には)最高の場所である」とビヨンも述べている。

ビヨンが所属するレッドブルチームの広報資料によれば───ビヨンはこの大会に6年連続で出場している。2015年にビヨンの次の時代のスラロームキングとなったアントワン・アルボー(フランス)が、同じリューデリッツのスピードコースで98.66 km/h(53.27 knots)の世界最速記録を樹立した翌年からだ。もちろん世界記録更新を狙ってのことであり、それは同時にビヨンの中に、どうせなら100km/h超えの記録で、という別のモチベーションももたらした。
 
 
|| “オーバー100km/h & 500m” へのマイルストーン

2021年11月18日、木曜日。6年目の挑戦を続けていたビヨンにその日が来た。風は40ノットを超えていた。いや、この日は45ノット(22.5m/s)を超える時間もあった。チャンスだ。

ビヨンは幅40cmのスピードボード(AV Board 社製)に19cmのフィン、5.5㎡の『セバーン・マッハ4・リューデリッツ・スピード・チャレンジ・リミテッド』のセイルでコースに出た。アビームのアプローチからクォーターへとカーブを切ってフル加速、スタートラインを越えるとさらに加速、ほどなく艇速は100キロを超え、103.67キロのトップスピードに達し、その状態を2秒以上キープして、約100mの水域で平均速度101キロをキープした。

「すべてが噛み合った感じだった」ビヨンは言った。そうだろう。そうでなければ、そんなスピードを出せるわけがない。時速103.67キロといえば、秒速28.79メーターである。ビヨンは秒速22.5メーターの強風下で、その風よりもさらに(1秒で6m以上の差をつけるほど)速く走ってみせたのだ。

これまでのウインドサーフィンによる世界瞬間最高速は、2015年にアントワン・アルボーがリューデリッツで記録した「100.32 km/h(54.17 knots)」今回のビヨン記録「103.67 km/h(55.98 knots)」はそれを3.35 km/h上回ったことになる Björn Dunkerbeck, Lüderitz Speed Challenge 2021/ Ⓒ Victor Couto_Red Bull Content Pool

これまでのウインドサーフィンによる世界瞬間最高速は、2015年にアントワン・アルボーがリューデリッツで記録した「100.32 km/h(54.17 knots)」今回のビヨン記録「103.67 km/h(55.98 knots)」はそれを3.35 km/h上回ったことになる/Björn Dunkerbeck, Lüderitz Speed Challenge 2021/ Ⓒ Victor Couto_Red Bull Content Pool

これも広報資料によるのだが───ビヨンがそのキャリアに初めて残したスピード記録は1992年の80.1 km/h(43.3 knots / 場所は不明。おそらくスペイン最南端のタリファではないかと推測されるが未確認)である。今回の記録は103.67 km/hだから、29年で23.6 km/h のスピードアップに成功したということになる。

その間にウインドギアとスピード計測機は格段の進化を遂げた。「最高の場所」も発見された。そしてビヨンは52歳になったわけだが、それでも(というか、それがどうしたという感じで)世界最高のフィールドで「あとコンマ1秒」を縮めることに挑戦し、記録を更新することに成功した。ビヨンはウインドサーフィンが、条件によっては「加齢とパフォーマンスレベルの常識を大きく覆すスポーツである」ということを、そして彼自身がやっぱり「百年王者」と呼ばれるにふさわしいウインドサーファーであることをきっぱりと証明してみせたのだ。

しかし・・・ビヨンは、おそらくひとつも満足などしていない。なぜならビヨンは今大会で優勝できたわけでもないし、今大会での瞬間最高速もWSSRC(World Sailing Speed Record Council)が管理するワールド・レコード・リストには載らないからだ。

【リューデリッツ・スピード・チャレンジ 2021/ファイナル・リザルト】▶︎1位=ハンス・クライセル(NED-85)97.57km/h|2位=トワン・ヴァースプット(NED-127)96.23km/h|3位=ビヨン・ダンカベック(E-11)96.07km/h

ビヨンの今大会での公式記録は時速96.07キロで、結果は3位だった。理由は瞬間最高速とは関係なく「正式なスピード記録は500mの計測区間における平均速度でなくてはならない」というのが競技規則であり、それがそのままWSSRCのルールでもあるからだ。故に世界スピードランキングでもトップは未だアントワンのままである。

瞬間最高速を記録したランでもビヨンのそれは完璧ではなかった。当然彼にしてみれば、彼のレベルでいえばということになるのだが、途中でセイルが開いてノーズが上がり、テイルから余計なスプレーが上がる場面が何度かあった。彼にしてみれば、それは大きな失速だったのではあるまいか。

ルールの中では瞬間最高速は中間記録でしかない。それは誰より速くフィニッシュラインを切るためのプロセスの一部であり、メインターゲットにはならない。100m走のランナーに中間最速だけを目指すランナーがいないのと同様に。

広報資料は最後の一文を次のように記している───ビヨンは52歳という年齢でありながらとても興奮しており、次こそは“オーバー100km/h & 500m”を達成しようと燃えている。You wouldn’t bet against him doing it. あなたはそれを怪しいものだと思うかもしれないけれど・・・おそらくビヨンはこう思っているのだと推測する。「まあ見てろよ」と。

▲ビヨン・ダンカベック_Björn Dunkerbeck(SUI-11)世界の強風ポイント、スペイン・グランカナリー島のポッゾキッズとして成長し、1984年、15歳でPWA(旧PBA)ワールドツアーにデビュー。'90年にはウェイブ、スラローム、コースレーシングの全種目を制し、ロビー・ナッシュに次ぐ二人目の完全王者となる。これまでに勝ち取ったワールドタイトルは42。「百年王者」の異名を持つ Ⓒ Tomislav Moze_Red Bull Content Pool

▲ビヨン・ダンカベック_Björn Dunkerbeck(SUI-11)世界の強風ポイント、スペイン・グランカナリー島のポッゾキッズとして成長し、1984年、15歳でPWA(旧PBA)ワールドツアーにデビュー。’90年にはウェイブ、スラローム、コースレーシングの全種目を制し、ロビー・ナッシュに次ぐ二人目の完全王者となる。これまでに勝ち取ったワールドタイトルは42。「百年王者」の異名を持つ Ⓒ Tomislav Moze_Red Bull Content Pool

▼Windsurfing at Over 100 km/h | Bjorn Dunkerbeck at the 2021 Luderitz Speed Challenge

https://www.youtube.com/watch?v=jt3DQNUJXkc
SurferToday|Drone Footage=Alex Meindl / POV Footage=Björn Dunkerbeck

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▶︎ウインドサーフィンなら風より速く走れる
▶︎ウインドサーフィン最速王はどっちだ!?
▶︎第三京浜から世界最速の世界へ

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ウインドサーフィン・エッセイ_11 https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/12/12180/ https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/12/12180/#respond Tue, 14 Dec 2021 22:23:24 +0000 http://windsurfing-mag.jp/?p=12180 MENTAL WINDSURFING_3
「努力しろ」なんて、誰が言う?

まるでノーマークの決定的チャンスにゴールを外したストライカーが、次にディフェンダーに囲まれながら、難しいシュートを決める。そういうことがサッカーの世界ではたびたび起こる。なぜだろう? おそらくこういうことだ。

決定的チャンスでは「決めなくちゃ」という雑念が生まれる。それがストライカーから本来のスムーズな動きを奪ってしまう。一方難しい場面には何かを思う時間が存在しない。ストライカーはただ本能的に動くしかない。

それはつまり、顕在意識が働くとゴールを外してしまいやすく、顕在意識の活動が停止して潜在意識がフルに働いたとき(集中したとき)にはゴールを決めやすいということだ。

Robby Naish(US-1111)/ Ⓒ Fish Bowl Diaries_Naish 2021

Robby Naish(US-1111)/ Ⓒ Fish Bowl Diaries_Naish 2021

同じようなことはウインドサーフィンでも起こる。

「ここで技をメイクしなくちゃ」とか「ここで失敗したら」などと雑念が入ったときには、多くの場合身体のどこかに余計な力が入って動きがぎくしゃくしてしまう。

だとすれば・・・常に顕在意識の活動を抑制して、潜在意識の活動を活発化させたいものである。

ではどうすべきか?

まずは何とかいい状態にもっていこうなどと努力をしないこと。「努力しろ」なんて言うのは、いつだって顕在意識の方である。その内なる言葉は、ほとんどの場合叱責でしかない。そしてそれらはすべて不用意に発せられる。可能な限り排除すべきものである。

そしてあなたが次にすべきことは、自分がウインドに乗るのではなく、潜在意識に乗らせるようにすることだ。そうすれば幼い子供が歩き方を覚えるときのように、人目や世間体や見栄などを気にせずに、本来備わっている潜在能力を発揮できる。ウインドをより楽しく感じられるようになり、自然に上達できるようになるはずだ。

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▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_10 / 全部自分が決めている〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_09 / のんびり行こうぜ、オレたちは〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_08 / 非生真面目のススメ〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_07 / 風と共に動く〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_06 / 研ぎ澄まさえたパーになれ〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_05 / あなたの自由を奪うもの〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_04 / 考えない人〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_03 / 目に見えるものに、たいして大事なものはない〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_02 / ふたつのリズム〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_01 / 目標などない方がまし、かもしれない〉

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ウインドサーフィン・エッセイ_10 https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/12/12176/ https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/12/12176/#respond Wed, 08 Dec 2021 22:28:16 +0000 http://windsurfing-mag.jp/?p=12176 全部自分が決めている
Text=Takayoshi “Yanmer” Yamamoto(HALE Surf & Sail_Enoshima)

───ブローがこちらに向かって来る。

「来ちゃう、来ちゃう・・・」「よっしゃ、そうこなくっちゃ」 どちらで待つか。

前者はブームを握り締め、身体を硬直させて、重心が高くなり、風の変化に対応できなくなる。ブローに翻弄されて、打ちのめされる。

後者は丹田(下腹)に力を溜める。そのぶん他から力が抜けて、しなやかに風を捉えることができる。ブローと共に加速していく。

Ⓒ Francesco Leggio_RRD 2021

Ⓒ Francesco Leggio_RRD 2021

───限界ギリギリの海に出る。

状況を見極めることを放棄して、投げやりになると痛い目にあう。自制の勇気は積極的思考、姿勢から生まれる。

巻かれるか、いい波をゲットするか。辛い思いをするか、快感を覚えるか。

分岐点はいつも同じところにある。自分の中だ。全部自分が決めている。

でも深刻な問題ではない。「違うな」と思ったら、もう一方の道を選べばいいだけだ。

─── 山本隆義(ハレ サーフ&セイル_江の島

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JUBF 学連ウインドニュース《2021.12.01.号》 https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/12/12154/ https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/12/12154/#respond Tue, 30 Nov 2021 22:35:04 +0000 http://windsurfing-mag.jp/?p=12154 インカレ個人戦 / 学生日本一決定戦
特派員報告=日本学生ボードセーリング連盟
広報・櫻井玲海(日本大学)

JUBF All Japan University BoardSailing Championship, November 16-19, 2021, Okuma-Beach, Okinawa

JUBF All Japan University BoardSailing Championship, November 16-19, 2021, Okuma-Beach, Okinawa

(『全日本学生ボードセーリング選手権大会』11月16日~19日、沖縄県国頭村 オクマプライベートビーチ&リゾート)

|| 決戦の地、憧れのオクマプライベートビーチ&リゾートへ

『全日本学生ボードセーリング選手権大会』通称「インカレ個人戦」つまりは「学連日本一は誰だ!?」の戦いである。会場は沖縄オクマビーチ。砂浜も海も朝日も夕日も、宿泊施設も美しく、リゾート感に溢れる場所だ。ここで戦う。この最高の舞台で戦うためにみんな今日までやってきた。

早い選手は13日に、翌14日には全ての選手(男子111名、女子48名)が現地に前乗りしていた。その誰もがコンテナで届いていた道具を浜に降ろすや否やすぐに出艇、練習を始めた。この海のこと、このエリアの風や潮のこと、少しでも多くの情報を収集しておく必要がある。それが実戦での判断の早さにつながり、自信の根拠のひとつになる。気合いが入る。勢い込みすぎないように、自分を抑えることも必要になる。コントロール、バランス、という言葉が頭に浮かぶ。

16日には全選手、全道具の計測が行われた。『テクノ293』によるワンデザインレースをより公平に行うために。もちろん不正はゼロ。道具は同じだ。勝負は選手のメンタル、フィジカル、スキルで決まる。まずは自分との戦いに勝てなければいい結果を残すことはできない。当たり前のことだが、それだけにプレッシャーは強くなる。

大会前日まではプレーニングのできる北寄りのレギュラーウインドだったのだが、一転大会が始まると東寄りの微風に。風向も風速もイレギュラーなコンディションに事前情報が役立たず、選手たちは厳しい戦いを強いられた。

大会前日まではプレーニングのできる北寄りのレギュラーウインドだったのだが、一転大会が始まると東寄りの微風に。風向も風速もイレギュラーなコンディションに事前情報が役立たず、選手たちは厳しい戦いを強いられた。

|| 曇天微風、まさかの連続消耗戦

17日、開会式。その後予定通りに出艇のホーンが鳴る。選手らが待ちかねたように海に出る。何枚ものオレンジ色のセイルがエメラルドグリーンの海と青い空との境界線を消していく。嘘だ。イメージではそういうことになるはずだったのだが、いやなんとも天気がよくない。空はグレーだ。それでもオレンジ色のセイルはよく映える。これはこれでいい景色であることに変わりはない。しかし選手らの艇速が一向に上がっていかない。風が弱いのだ。しかもどんどん落ちていく。なんでこうなるの? 13日以降、昨日までは毎日プレーニングできるくらいのいい風が吹いていたのに。レースではよくありがちなことだけど、こんなビッグレースにまでそんな「あるある」が当てはまらなくたっていいようなものなのに。

結局初日の午前中はノーレース。午後、東寄りの微風で2レースが行われた。2日目(18日)もほぼ同様のコンディションで3レース。途中一時的に風速が中風域に達したものの、ほぼコース全域でパンピングが必要とされる厳しいレースとなった。で、この時点(第5レース終了時)でのトップは───

▶︎男子=三浦 圭(明治大学)/2位の倉鹿野巧(神奈川大学)とのポイント差16 ▶︎女子=大島 萌(京都大学)/2位の松浦花咲実(同志社大学)とのポイント差11。二人ともこのコンディションではダントツのほぼ無双状態。他の選手より明らかに速く、まるで二人だけが違う風を受けて走っているかのようだった。弱い風を誰より無駄なくボードに伝えてスピードに変換する。どうやって? 教えてほしいくらいだ。

||「北風強く」の予報も外れた「折れたら負け」のパンプ合戦

晴天になったのは最終日の午後遅く。天候変化のサイクルがあと二日早ければ、レースは混戦になったかもしれない。

晴天になったのは最終日の午後遅く。天候変化のサイクルがあと二日早ければ、レースは混戦になったかも。

3日目(最終日)朝からの雨が一時大雨になり、気温もどんどん下降していく。水着で待機していた選手たちが続々とロングジョンやシーガル、フルのウエットスーツを着始める。身体を冷やしてはいけない。でも・・・今日も風が弱い。レースが始まればパンピングすることになるのは必至だ。あまり厚着をすると動きにくくなるうえに、途中で体感温度が上がり、発汗量も多くなって、酷く体力を奪われることになってしまう。何を着るかも勝負のうちで、その選択は難しい。

それにしてもなんてこった。昨日の天気予報では「明日は北風が強く」と言っていた。多くの選手は(特に強風を得意とする選手たちは)やっとこの時期の沖縄のレギュラーウインドでレースができると期待していた。なのに雨はやまず、風も一向に上がる気配すら見せてくれない。その上風向も定まらない。

D旗(出艇合図信号)はなかなか揚がらない。風は初日、2日目とほぼ同じ。また微風。またパンピング。筋力も体力ももう限界。なのに風に頼って走れない。ぬおーっ! 何かを叫びたくなる状況である。実際、悲鳴のような声を上げる選手も多くいた。

14時過ぎ。雨が上がり、晴れ間がのぞいた。予定より5時間遅れでレースが始まる。だが風はあまり変わらない。こうなると2日目までの順位に大きな変動は起こりにくい。この日は4つのレースが行われ、第6レースで男子の三浦が77位と捨てレースを作ってしまったものの、それでもトップは揺るがなかった。女子の大島は3つのレースでトップを獲り、2位に24.5ポイントの大差をつけて優勝した。

男子優勝の三浦圭(明治大学4年生)全9レース中3つのトップフィニッシュ。2位が1回、3位が1回。トップ3キープ率は55.5%。レース巧者、崩れない男。関東の実力者は全国でも強かった。

男子優勝の三浦圭(明治大学4年生)全9レース中3つのトップフィニッシュ。2位が1回、3位が1回。トップ3キープ率は55.5%。レース巧者、崩れない男。関東の実力者は全国でも強かった。

女子優勝の大島萌(京都大学4年生)全9レース中トップ6回、2位3回。ほぼ無双の走りを見せつけた。

女子優勝の大島萌(京都大学4年生)全9レース中トップ6回、2位3回。ほぼ無双の走りを見せつけた。

|| 予想外も想定内、三浦・大島、レースプランを遂行す

三浦と大島、二人のすごいところは、2日目までに万全の態勢を築き上げていたことだ。仮に3日目に強風が吹いて、その風域を得意とする選手が上位にきたとしても、なんとか踏ん張りきれる、そういうポジションに自らを置いたこと。それが勝因になったと思われる。結果的には強風は吹かなかったが、そのぶん二人はそれまでより余裕をもって、ほぼそれまでと同じように、この大舞台を走りきった。二人ともレースプラン通り、思惑通りの優勝だったのではないか。「見事」というしかない。「日本一おめでとう」と手放しで讃えるしかない勝利である。

最終レースのゴール付近では男子10位まで、女子6位までの入賞枠争いがヒートアップしていた。事前にポイントを計算していた上位の選手らが、最後の最後まで全ての力を絞り出すようにボードを前へ前へと進めていた。入賞圏内に入った選手は歓喜し、圏外に弾かれた選手の中には涙を滲ませるものもいた。またこの大会で引退となる4年生の中にも涙する選手は少なくなかった。全ての選手がいい学連ライフを送るために、あるいはいい学連ライフだったと振り返るために、この大会は重要な意味をもっている。また来年、オクマで学連のドラマが見られることを期待している。

ゴール付近のパンピング合戦。このようなレースが9つも行われたのだ。もうパンパンである。お疲れさまでした。

ゴール付近のパンピング合戦。このようなレースが9つも行われたのだ。もうパンパンである。お疲れさまでした。

メンズの入賞者(10位まで)をエリア別にみてみると、関東の選手=1位、2位、3位、4位、6位、10位/関西選手=5位、7位、8位、9位/九州の選手=該当無しと、関東勢の強さが目立つのだが───(女子リザルト参照)

メンズの入賞者(10位まで)をエリア別にみてみると、関東の選手=1位、2位、3位、4位、6位、10位/関西選手=5位、7位、8位、9位/九州の選手=該当無しと、関東勢の強さが目立つのだが───(女子リザルト参照)

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───レディスの入賞者(6位まで)をみてみると、関東の選手=5位/関西の選手=1位、2位、3位、4位、6位/九州の選手=該当無しと、男子とは関東と関西の勢力図が逆転している。これがどういう訳かは分からないが、九州勢頑張れ。

───レディスの入賞者(6位まで)をみてみると、関東の選手=5位/関西の選手=1位、2位、3位、4位、6位/九州の選手=該当無しと、男子とは関東と関西の勢力図が逆転している。これがどういう訳かは分からないが、九州勢頑張れ

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▶︎〈学連ウインドニュース 2021.11.07号 / 2021『フレッシュマンズカップ』新人トップ3の激戦〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.10.27号 / 2021『フレッシュマンズカップ』関東学連新人王は誰だ?〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.10.08号 / 2021『インカレ関東支部予選』全国大会出場者決まる〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.09.29号 / 2021『インカレ関東支部予選』開催決定〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.05.14号 / 2020『インカレ新人戦』開催決定〉

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星野リゾート リゾナーレ小浜島 https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/11/12115/ https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/11/12115/#respond Tue, 23 Nov 2021 10:22:58 +0000 http://windsurfing-mag.jp/?p=12115 『ウインドサーフィンデビューステイ』プラン登場

|| ダイレクトに海と風を、大自然を感じるために「ウインドサーフィンを始めよう」

「ウインドサーフィンをやってみたい」「この夏ウインドサーフィンを始めたけれど」・・・「もう寒い季節になってしまった」そんな思いを抱いている方々に耳よりな情報があります。

『星野リゾート リゾナーレ小浜島』が発表した3泊4日の『ウインドサーフィンデビューステイ』プランがそれ。期間は12月1日~2月28日まで。すでにそのためにマンタのデザインを施したビギナー用のニューセイルも新調されるなど、万全の体制が整えられています。滞在中には毎日レッスンを受けることができ、その様子を映像データにも残してくれるということです。美しい海の上でインストラクターのアドバイスを受け、のちに「自然と調和した」ゲストルームで自分の動きを確認することができます。短い期間で効率的に、しかも気持ちよく上達できるようプランが設計されているというわけですね。注目です。

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|| 春・夏・秋・春、小浜島なら冬のブランクを埋められる

沖縄県小浜島は日本の最南西端、八重山諸島のほぼ真ん中に浮かぶ周囲約16kmの小さな離島です。「ミーニシ」と呼ばれる新北風が吹く島としても知られています。周囲に風を遮るものは何もなく、あるのは北半球最大の珊瑚礁「石西礁湖(せきせいしょうこ)」に囲まれた遠浅の海だけです。つまりここなら初心者でも安心してウインドサーフィンを楽しむことができ、気持ちよくフレッシュウインドを感じることができます。

それに何より冬なのに暖かい。この期間の小浜島の平均気温と(最高気温)は次の通り。▶︎12月=20℃(23℃)/1月=18℃(21℃)/2月=19℃(22℃)。小浜島のある石垣地方は、同じ沖縄でも年間平均気温が本島よりも高いのです。加えて12月~2月の平均風速は5~6m/sほど。もちろん日によって風の強弱はあるわけですが、おおむねビギナーに適した環境に恵まれます。

真冬に小浜島に飛べば、そこにはまるで春のようなゲレンデが待っています。一時的にではあるけれど、自分の中の春夏秋冬のサイクルを変えることができ、冬のオフシーズンのブランクを有効に埋めることが可能になります。

ウインドサーフィン界では「一冬越えると上手くなる」とよく言われるけれど、ここに行けば寒くて辛い冬を越えなくても、将来的にきっとスムーズに上手くなっていくことができるはずです。

美しく遠浅で、水温の高い小浜島の海でなら、安心して思い切って動ける。上達が早まるのは確実。

美しく遠浅で、水温の高い小浜島の海でなら、安心して思い切って動ける。上達が早まるのは確実。


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ウインドサーフィン・レッスンの特徴

マンタ柄のビギナーセイルはイジー社製の3.0㎡。コンパクトで軽くて使いやすい。

マンタ柄のセイルはイジー社製の3.0㎡。コンパクトで軽くて使いやすい。

1)マンタデザインのビギナーセイルを使用 ▶︎ 小浜島周辺の海域には多くのマンタ(オニイトマキエイ)が生息しており、それは海の豊かさを象徴するアイコン的な役割も果たしています。今回のレッスンのために準備されたビギナーセイルには、このマンタが鮮やかにデザインされています。もちろん作りもシンプルで軽く、初めてでも扱いやすいセイルです。これを安定性の高いボードにセットしてレッスンは行われます。期間中に気持ちよく海上散歩ができるようになることは、ほぼ間違いない、と言っていいでしょう。

2)プロインストラクターによるプライベートレッスン ▶︎ その日の海と風のコンディションによってビギナーに優しいレッスン場所が選定されます。そのビーチでまずは基本練習を行った上で海に出ます。経験豊富なプロインストラクターがマンツーマンで丁寧にサポートしてくれるから、老若男女、誰でも安心してウインドサーフィンにトライできます。滞在期間中(4日間)毎日練習を重ねることで上達が早まることは確実です。現地スタッフによれば「ただ走れるようになるだけではなく、方向転換のテクニックまでを習得してもらうことを目指します」とのこと。ここまでマスターすれば、自力で行って帰ってくることが可能になり、海の上での自由度がグンと広がります。

陸上トレーニングから会場での実践練習まで、プロのインストラクターがプライベートレッスン。

陸上トレーニングから会場での実践練習まで、プロのインストラクターがプライベートレッスン。


 
3)翌日のレッスンに備えるサポートセット ▶︎ 毎日のレッスンを終えたあとには、その日にドローンで撮られた映像を見ながらインストラクターと共に反省会。翌日のレッスンに備えて具体的な目標を立てることができます。また客室にはタブレット端末が用意されているので、ドローン映像を繰り返し見ることで自分のフォームなどを改めて確認することも可能です。さらに筋肉痛や日焼けをケアするための湿布剤やスキンケアアイテムなども常備されているので、疲れた身体を整えることもできます。『安心サポートセット』であること。それがこのレッスンの一番の特徴です。

練習の様子を収めた動画を事後確認。自分の姿を客観視することで、次にどう動くべきかが見えてくる。

練習の様子を収めた動画を事後確認。自分の姿を客観視することで、次にどう動くべきかが見えてくる。


 
|| ウインドサーフィン経験者用のレンタルギアも充実

「ウインドサーフィンに興味がある友達やパートナーを連れて小浜島に行ってみたい」「でもできれば自分はウインドサーフィンをすることに集中したい」そんな方にもこのプランは最適です。ビギナーさんはインストラクターにお任せして、自分は中・上級者用のレンタルギアで小浜島の海でプレーニングに集中することができます。

▶︎中・上級者用レンタルギアーーーボードは(主にRRD、スターボード、ファナティックなどの)フリーライドからフリーウェイブ、スラロームまで。セイルは(主にイジー、セバーンなどの)3.5㎡〜7.5㎡まで。同時に10名くらいは楽しめるギアが揃っています。 ※ただしウェットスーツはご持参ください。12月〜2月なら3mmのフルスーツが最適です。天気のいい日は暑くなりますので、トランクスや水着も忘れずに。

島から帰ったときには、また一人、ウインドサーフィン仲間が増えているかもしれませんね。この冬の(春の?)小浜島の旅は、ウインドサーフィンの世界を広げる旅になるはずです。

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『ウインドサーフィンデビューステイ』概要

開催期間 ▶︎ 2021年12月1日(水)~ 2022年2月28日(月) ※除外日あり、休館日を除く

料金 ▶︎ ❶ 183,600円~(大人1名1室利用時、3泊4日料金、税込、1日1室限定)/❷ 117,300円~(大人2名1室利用時1名あたり、税込、1日1組限定 ※1組は2名まで)

料金に含まれるもの ▶︎ 宿泊費/朝食/ウインドサーフィンレッスン3回(各2時間)※強風、雨天の場合には中止となる可能性あり/ビギナー用ウインドサーフィン・ギアレンタル(ウェットスーツ含む)※中・上級者用のギアレンタルは適用外/記録用データ/サポートセット(iPadレンタル、湿布剤)/日焼け防止用スキンケア剤

スケジュール例 ▶︎ 1日目➡︎15:00 チェックイン、レッスンスケジュール案内/18:00 夕食(別途有料) ▶︎ 2日目&3日目➡︎07:00 朝食/09:00 ウインドサーフィンレッスン/12:00 昼食(別途有料)/13:00 ホテル隣接のビーチなどでフリータイム/18:00 夕食(別途有料)/20:00 スキンケア&レッスン動画で復習 ▶︎ 4日目➡︎07:00 朝食/09:00 ウインドサーフィンレッスン/11:00 チェックアウト、記録用データ受け取り

予約 ▶︎ 公式サイト(https://risonare.com/kohamajima/)で14日前まで受付。

星野リゾート リゾナーレ小浜島 ▶︎(左上から時計回りに)ブックス&カフェ/ロイヤルスイート・リビングルーム/水辺のレストラン『Ooli Ooli』/スパルーム

星野リゾート リゾナーレ小浜島 ▶︎(左上から時計回りに)ブックス&カフェ/ロイヤルスイート・リビングルーム/水辺のレストラン『Ooli Ooli』/スパルーム

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ウインドサーフィン・エッセイ_09 https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/11/12111/ https://windsurfing-mag.jp/wp/news/2021/11/12111/#respond Wed, 17 Nov 2021 22:33:18 +0000 http://windsurfing-mag.jp/?p=12111 のんびり行こうぜ、オレたちは
Text=Takayoshi “Yanmer” Yamamoto(HALE Surf & Sail_Enoshima)

「楽しんでいると、気がつけば“学び”が得られているような、そんな遊びを提供したい」

かのウォルト・ディズニーの言葉らしい。東京ディズニーランドをイメージしてみる。行ったことがないのでピンとこない。ピンときたのはウインドサーフィンだ。何より海や風が作りものではないのが最高だ。そこに人の思惑は入り込めない。それを受け止めようとする側には強い主体性が求められるが、だからこそ自由を感じることができる。楽しみながら“本当の自由”を知るには、ウインドサーフィンが一番だと思う。

「でも“本当の”という枕詞のつくものを手にするのは簡単ではない。ウインドには道具、時間、コンディションなど、クリアすべきことが多くある。さらにそこを越えて、プレーニングという快感を得ようと思えば、多くの失敗を重ねることも必要になる」

なんて、そんなことを言う人を信じてはいけない。ウインドサーフィンの魅力を知らないのだ。プレーニングという快感に縛られている彼は、プレーニングのできないコンディションやプレーニングができない人を、そしてそこにあるファン(Fun)を認めることができないのだ。

もっと狂信的な人もいる。「冬のホキーパ、クロスオフで4フィート以上じゃなければウインドじゃない」みたいな。普通の人にはほぼ意味不明だ。彼はチョモランマに登らなければ登山じゃない、みたいなメチャクチャなことを言っている。

Kailua, Oahu, Manca Notar / Ⓒfrankiebees_Naish Windsurfing 2020

Kailua, Oahu, Manca Notar / Ⓒfrankiebees_Naish Windsurfing 2020

ウインドサーフィンのいいところは、海という大自然をダイレクトに、しかも簡単に感じられることにある。その非日常体験は、コンディションやレベルによって変化していくものだから、決して日常には戻らない。つまり自由が果てしない。

「プレーニングなんて目指さなくてもいい。ゆるく海風が吹く午後にでも海に出てみるといい。気持ちいいよー」

信じられるのはこういう人だ。自由を限定することで不自由になっていないこういう人。彼はきっと思っている。のんびりウインドサーフィンするのも悪くないと。風を感じて、風に体を預けた状態で、ただ薄いボードだけを介して海の上を移動する。それはほとんど自然に同化するということで、そんなことができる乗り物はウインドサーフィンの他にない。

月に一度でも、年に一度でも、ディズニー・シーにでも出かけるつもりで、ウインドサーフィンに乗りに行ってみるといい。楽しみながら与えられるものよりも、求めて手にするものに価値があるとわかるはずだ。まあなんとなくかもしれないけれど。ウインドサーフィンは、実は分かりにくいそういうことをさりげなく分からせてくれるからイカしている。

プレーニングやチョモランマは、自然の無尽蔵なアトラクションのひとつであり、みんなにそれを強要するものではない。大事なことは自らを芯から解放することで、がっちりやることや苦労することではない。そのあたりを勘違いすると、歌いたくないのに歌わされるカラオケのような、つまらないことになる。

自分のペースで楽しんでいると、気がつけば一生モンの自分解放装置にカスタマイズされていくもの、それが偉大なるウインドサーフィンである。

なんとなくでも共感してくれた方、周りのことなど放っておいて、のんびり行きましょうね、ボクたちは。

─── 山本隆義(ハレ サーフ&セイル_江の島

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▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_08 / 非生真面目のススメ〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_07 / 風と共に動く〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_06 / 研ぎ澄まさえたパーになれ〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_05 / あなたの自由を奪うもの〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_04 / 考えない人〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_03 / 目に見えるものに、たいして大事なものはない〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_02 / ふたつのリズム〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_01 / 目標などない方がまし、かもしれない〉

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