ウインドサーフィン・エッセイ_17

MENTAL WINDSURFING 5
調子がいいとか悪いとか、自己判断は禁止します!

ウインドサーフィン・マガジン
ⒸSeverne Sails

あなたは自分の調子がいいときに、さらに気分を高揚させようとしたことはありませんか? あるいは調子が悪いときに「気合いだあ」「次は思い切りいくぜ」などと、無理に自分を鼓舞したことはありませんか?

きっとありますよね。それで何かがうまく運び始めたことはありますか?

もちろん時にはそれでうまくいくこともあるかもしれません。でもそれは上達を考える上ではいいやり方とは言えません。なぜならそのように無理に自分を興奮させると、顕在意識が優位に立って(潜在意識とのバランスが崩れて)心が乱れてしまうから。

大切なのは静かな心でそこに起こることを知覚すること。

その目的を遂げるための一番の方法は「物事を勝手に判断しないこと」です。

ウインドサーフィン・マガジン
ⒸFanatic_Fishbowldiaries

調子の良し悪しを判断したところで、ほとんど何の役にも立ちません。「今のジャイブは良かった」とか「さっきのボトムターンは最悪だった」とか、そのような判断はただの感情であり、事実ではないからです。必要なのは「今のジャイブではレイルにパワーを感じる時間が長かった」とか「ボトムターンで不規則なスプレーが飛んでいた」というような、ありのままのデータを収集することです。

「良かった」「悪かった」などの判断は、事実を脚色し、潜在能力にインプットされていくデータを不確かなものにしてしまいます。おそらく本当に調子がいいときーーいわゆる「ゾーン」とか「フロー」と呼ばれる状態にあるときーーには、誰もそのような判断はしていません。

勝手な自己判断は顕在意識が生み出す雑念であり、潜在能力の質を低下させてしまう邪魔ものです。そんなものとはとっとと縁を切ってしまいましょう。そうすれば心は静まり、それまでは気づかなかったいろんなものが見えてくるはずです。とてもクリアに。

するとどうなるか? もうおわかりですね。次の出艇日が楽しみですね。


Windsurfing Magazine
ウインドサーフィン マガジン


▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_16 / いい波乗ろうね、波がなくても〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_15 / 「動中静」と静かに囁く〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_14 / 素晴らしきウインドサーフィンは、しかし〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_13 / 究極のリラックス・フォームとは?〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_12 / 『ウインドノート』見つけた〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_11 / 「努力しろ」なんて、誰が言う?〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_10 / 全部自分が決めている〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_09 / のんびり行こうぜ、オレたちは〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_08 / 非生真面目のススメ〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_07 / 風と共に動く〉