【WSF Interview_05_ピエール・モーテフォン / F-14】
《 今季は最後のワン・ピースを嵌めにいく 》

ピエール・モーテフォン_2016年PWAスラローム・シリーズ_リザルト

第一戦・韓国=4位
第二戦・スペイン=1位
第三戦・フェルテヴェンチュラ=3位
第四戦・デンマーク=2位
第五戦・ドイツ=9位
▶︎年間ランキング=2位

───一昨年も去年も最後まで(あとひとつ、どこかの大会でライバルのマテオより二つ上の順位を残していれば年間タイトルを獲得できた、というくらいの)ギリギリのトップ争いをしていた。だが2015年はアントワン・アルボーに四年連続、九度目の年間タイトルをものにされ、2016年は同い年のライバル、マテオ・イアチーノに初タイトルを許してしまった。

ピエール・モーテフォンは、両年とも2位。世界で最も速い男のひとりであることは間違いないのだが、まだ本当の「優勝」は知らない。何か足りないものがあるのか?  わからない。彼は微風でも強風でも速い。マテオには強風で順位を落とす傾向がいくらか見られるのだが、ピエールは強風でも強いのだ(2015年のニューカレドニアで1位、去年のフェルテベンチュラで3位という成績がそのことを証明してる)。現段階でピエールは、マテオよりオールラウンドに速いといえる。なのに、なぜ・・・?

All Photo by pwaworldtour.com_John Carter Photography
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───あなたのスラローマーとしてのストロングポイントはどこにあると思いますか。それとは逆に自分で認識している弱点はありますか。
ピエール・モーテフォン (以下:PM)僕の強みのひとつは、W杯でレースが成立するすべてのコンディション(風速7ノット≒3.5m/s以上)で、それに合わせたスタイルの走りができること。僕はライトウインドも強風も好きなんだ。すべての異なるコンデションに自信をもって臨めるようにしている。
今度(5月)の日本の大会は、僕にとってもみんな(他のレーサー)にとっても初めての体験になるから、どれだけ準備を整えておけるか、コンデションへの対応力が勝負の決め手のひとつになるだろうね。
ウィークポイント? まあいくつかあるけど、ひとつ選ぶとすれば、本当に勝ちたい、負けたくないと強く思い続けることができるかどうか。それができれば弱点はどんどん解消されていくと思っているよ。
───あなたにとって一番のライバルは誰ですか。
PM  この数年のPWA(スラローム)のレペルはとても高い。レースに勝てる選手が20人から25人くらいはいて、大会を制するに値する強さをもつ選手が10人はいる。でもまあ中でもマテオ・イアチーノ(2016年ランキング1位)とロス・ウィリアムス(同3位)が強敵であることは間違いない。二人はいつも安定している。気がつけばいつもそこにいる、って感じでね。ジュリアン・クェンテル(同4位)、パスカル・トセッリ(同11位)、それにアントワン・アルボー(同5位)なんかも、もちろん速くて強いわけだけど。
───一昨年も去年も、あなたは世界ランキング2位でしたね。
王者になるために足りないものは何だと思いますか。
PM  Nothing ! 足りないものなどない。あとはその時正しい場所に、パズルの最後のワン・ピースを嵌め込むだけだ。去年はマテオがそれを上手くやった。今年は僕が最高の結果を出してそれを成し遂げる。もちろん簡単なことじゃない。肉体的にも精神的にもタフな男たちばかりだからね。でもその中で戦い抜く。その時に最適な準備を整えて。
───去年シルトの大会で9位になってしまった理由を教えてください。
PM  わからない。気分がのっていなかったのかもしれない。あの大会ではすべての物事がいつも通りにはいかなかった。普段のモチベーションとノリがあれば、もっと速く走れたはずなんだけど。時には何かが噛み合ないこともあるってことだね。でもいい結果とはいえないにしろ、9位というのは悪い結果でもない。なにしろPWAのレベルは高いから。
───この5月には日本で『横須賀W杯』が開催されます。
最後に日本のファンに向けて、何かコメントを頂けますか。
PM  僕はニューカレドニアに行くときに、何度か日本を通り過ぎたことがあるんだけど、まだみんなの国で過ごしたことはない。でも日本にはフランスとは違う文化があり、地球上で最高のホスピタリティ(もてなし)があると聞いている。今度の5月、そこで新たな発見ができるだろうことに今はワクワクしているよ。

───あとひとつ。最後のワン・ピースの嵌め方は、勝利者だけが知っている。そして彼らは、ラスト・ピースを嵌めようとするときに、何が一番邪魔になるかもわかっている。
そういう彼らの中でピエールが「自分のレースをする」のは簡単なことではない。だが二年連続世界第2位のオールラウンダーは、誰よりも苦い悔しさを味わってきたはずだ。その悔しさを一気に吐き出すような走りを見てみたい、と僕は思う。最後のピースを嵌めにいくのではなく、パズル全体を破壊してしまうような、誰にも邪魔できないような走りを。

▲Pierre Mortefon(F-14) 6歳でウインドに触れ、11歳のとき「近所の地中海で」本格的にウインドを始める。2004年、PWAツアーにデビュー。以来情熱とキャリアを結びつけるべく努力を重ね、穴のない速さを獲得、世界のトップスラローマーの一人となる。'14年から'16年までのPWAスラローム世界ランキングは3位、2位、2位。1989年、南フランス・ナルボンヌ生まれ。ポールラヌーベル(Port la Nouvelle)在住。27歳。
▲Pierre Mortefon(F-14) 6歳でウインドに触れ、11歳のとき「近所の地中海で」本格的にウインドを始める。2004年、PWAツアーにデビュー。以来情熱とキャリアを結びつけるべく努力を重ね、穴のない速さを獲得、世界のトップスラローマーの一人となる。’14年から’16年までのPWAスラローム世界ランキングは3位、2位、2位。1989年、南フランス・ナルボンヌ生まれ。ポールラヌーベル(Port la Nouvelle)在住。27歳。