浜名湖から新しい世界へ
特派員報告＝静岡県浜名湖支部
守屋慎二（ウインズ171）
《夏の村櫛、ウインドサーファー急増中！》
浜名湖・村櫛海岸といえば強風のイメージが強いと思いますが、今年の夏は曇りと雨ばかりでコンディション的には穏やかな日和が続きました。例年より梅雨も長引き、東海地方はやっと７月28日に明けたわけですが、これからしばらくは梅雨明けナンパラ（南西風）が吹くことになるでしょう。
いや「吹く」というと「強風」「怖い」というイメージにもつながりそうですが、大丈夫。実のところ、浜名湖の夏はそれとは違う感じで賑わいます。遥かに広がる遠浅の海（湖）そして太平洋に近く透き通る水質は、ビギナーウインドサーファーにとって、とても安全で最適なコンディションになるからです。
さらに一度訪れていただければ感じてもらえると思うのですが、村櫛海岸は地元の町とショップによる管理・サポート態勢が万全で、夏でもウインドサーファー・ファーストのゲレンデであり続けます。だから誰もが自由に伸び伸びと夏のウインドサーフィンを満喫できます。
写真は7月21日（日曜日）の村櫛海岸、海上にいるのは全てビギナーウインドサーファーのみなさんです。遠浅だからボードから降りても足がつきます。安心ですね。このゲレンデの畔に住み、日々村櫛を見渡しておりますが、つくづく素晴らしいゲレンデだと思います。ウインドサーフィン初心者のみなさん、そして復活を目論んでいる元ウインドサーファーのみなさんも、是非お越しください。きっと新しい世界を発見できます。お待ちしております。
《カナリア諸島・フェルテヴェンチュラからビッグニュース！》
2019 Fuerteventura PWA World Cup
浜名湖の12歳、守屋拓海、PWA_U-15を制す
編集部より───浜名湖が梅雨明けした２日後の7月30日、まさに日本バレ的ニュースが飛び込んできた。特派員の守屋慎二氏のご子息であり、もちろん村櫛ローカルの拓海くんが『PWA W杯・フェルテヴェンチュラ大会』フリースタイル_U-15 ボーイズクラスで、見事にW杯初出場初優勝を遂げたのだ。
実はまだ暫定結果であり、これから順位が変動する可能性もないわけではないのだが、おそらく「優勝」は動かない。なぜなら拓海くんは既に３度のファイナルを戦いパーフェクトウィンを果たしている。つまりこのクラスでは圧倒的に強い。他の追随を許さない。負けをイメージできない存在になっているからだ。
▶︎守屋拓海───2006年8月27日、静岡県浜松市村櫛町生まれ、12歳。小学校１年生のとき「140ℓのボード（スタースターボード・GO）と2.5㎡のセイル（プロライン・キッズセット）』でウインドサーフィンを始めた。翌年小さなボードでプレーニンングをマスターし「本気でウインドが楽しい」と感じるようになった。
やがて「ジャンプしてトリックする人を見てカッコいいと思って」フリスタを始めた。「村櫛は遠浅で基本的に海面がフラットだから、フリスタにも最高の環境で」小学５年生（11歳）になった頃には、既にスポック、グラビー、フラカ、ファネル、イースライダーなど、数々のトリックをメイクするフリースタイラーに成長していた。
そして2019年、12歳でワールドタイトルを獲得したのだ。彼の年齢と成長のスピードを鑑み、彼の未来を想像すると光しか見えない。眩しすぎる。
フリースタイルは日本から最も遠い「世界」だと思っていたのだが、一足先にそこで戦い始めた日本のホープ、杉匠真（※彼もまだ17歳。今大会U-20クラスで準優勝、プロクラスにも出場）に続いて拓海くんが現れたことで、その距離がぐんと近づいてきたような気がする。匠真と拓海、日本のTTコンビはどこまで行くのか。楽しみだ。
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▼2019 Fuerteventura PWA Grand Slam_Day 6 / FreeStyle_Day 1（July 30）
