WSF TECH 03_Try Changing The Mind Approach Of Jive
心的アプローチを変えれば、ドライブジャイブができる(かも)
みなさん、ジャイブしてますか。もちろんしてますね。単なるターン、方向転換だけれど、ドライブすると気持ちいいものですよね。いや、まあそうなんだろうけど、ドライブさせるまでが一苦労、というかまだドライブしたことないんですけど。と、そういう方は1,000本ノックを受けるようにジャイブにトライ! 頑張ってみてください。
ウソです。前にも書きましたが、頑張りすぎると上手くいかないことが多いのがウインドサーフィンです。だからここはひとつ、考え方を変えてトライしてみてはどうでしょう。
以下、僕が信頼するあるインストラクターのアドバイスです。
───ターンする、というのではなく、水に曲げて(カーヴィングさせて)もらえばいい。このときのセイルパワーは、バイクのターンでいえばアクセルの役目を果たす。それがあるからこそ、荒れた海面でも高速カーヴィングが可能になる。でももちろん、いつも吹かせていればいいというわけじゃない。
レイルジャイブの難しさは、ターン中にセイルに受ける進行風が変化することにある。さらに真の風やジャイブ弧、スピードによって毎回それが変わるため、さっきはここでセイルが軽くなったのに、今度は重くてメイクできないというようなことが、繰り返し発生する。乗り手の引き出しにいくつかの「型」しかないと、その状況変化に即応できない。でも(11月24日と11月29日の記事で述べた)乗り手の「ウインドセンサー」と「(パワー)マウント」が機能していれば心配はいらない。その感覚を磨いていけば、どんどん引き出しの中身は増えていく。
「マウント」とは、言い換えれば道具と一体になる「芯」を持つ感覚だ。それがあればレイルジャイブは簡単にメイクできる。芯を傾け(道具と一体になって)レイルを傾けるだけでいい。あとは海(水からボードに伝わる反発力)がボードをジャイブさせてくれるはずだ───
セイルはどうする? と思うかもしれないけれど、それはここでは考えない。ただ「ウインドセンサー」によってセイルパワーを「マウント」して「(道具+身体の)芯」をキープする。カーヴを始めたボードの上でその感覚を磨いてけば(1,000本ノックみたいなことをしなくても)追っ付け(風や海やスピードの変化に合わせて)フレキシブルに動けるようになっていく(はず)。
たぶんこれはジャイブをマスターするためのきわめて有効なアプローチのひとつです。なぜなら、状況変化を無視した反復練習ではなく、状況変化に合わせるための反復練習になるわけですから。
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〈WSF TECH 02_脱力乗りを身につけるために〉
〈WSF TECH 01_ジャイブ_中井忠則 / JPN-121〉