《ANA 横須賀W杯_2017年5月11日開幕まで_あと112日》

WSF Interview_03_マテオ・イアチーノ / ITA-140】
本物の王者になるために》

マテオ・イアチーノ_2016年PWAスラローム・シリーズ_リザルト
第一戦・韓国=1位
第二戦・スペイン=7位
第三戦・フェルテヴェンチュラ=4位
第四戦・デンマーク=1位
第五戦・ドイツ=1位
▶︎年間ランキング=1位

2015年、マテオは最終戦をトップで迎えたものの最後に自滅、アントワン・アルボーに四連覇を許してしまった。2016年はその悔しさを晴らすための年であり、彼は見事にそれを成し遂げたことになる。
PWAにデビューして8年目、27歳でスラローム王者となったマテオは来季をどう戦おうとしているのか。

All Photo by pwaworldtour.com_John Carter Photography
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───あなたのスラローマーとしてのストロングポイントはどこにあると思いますか。それとは逆に自分で認識している弱点はありますか。
マテオ・イアチーノ(以下:MI) 強みは常にアスリートでいられること。僕はひとつのゴールに向かって、躊躇なく突き進むことができる。そこに辿り着くまで、何年でも。
ただストレスを感じやすい面はある。そのことを自覚して、自分をケアするようにしている。そこに弱点があるのかもしれない。
───あなたにとって一番のライバルは誰ですか。
MI 難しい質問だね。この世界には少なくとも10人の勝者に値するレベルのレーサーがいる。でもその中でもアントワン(アルボー=PWAスラロームチャンピオン)は、特別な存在だ。来季の彼は間違いなく王座へのカムバックを狙ってくる。彼の経験と全力をもって。僕の仕事がよりハードなものになるだろうことも間違いない。
───去年チャンピオンになったあなたは、来季みんなのターゲットになるでしょう。彼らの追撃を退けるには何が重要だと考えますか。来季のレースプランを聞かせてください。
MI これまでやってきたようにやるだけ。集中して、リラックスして、可能な限り準備を整えて、どんなコンディションでも、できるだけ早い段階でトップに立つようにする。
───この5月には日本で『横須賀W杯』が開催されます。
最後に日本のファンに向けて、何かコメントを頂けますか。
MI 日本に行くのを待ちきれない。そこにはどんなウインドの世界があるのか? 日本のレーサーと海上で会うのを楽しみにしているよ。

───マテオの成績は軽風から中風域では安定している。だが強風になると順位を落とす傾向が見られる。彼もそのことを自覚しているはずだ。アントワンをはじめ、強風になると速くなる選手がPWAには多くいる。強風のレースが続けば、マテオの連覇は難しくなる。

その壁を越えたい。本物の王者になるためには、越えなければならない。マテオはきっとそう思っているはずだ。『横須賀W杯』でどんな風が吹き、どんなマテオが見られるか。僕はできれば、ドン吹きの津久井浜で速くなろうとしているマテオを見てみたい。その高次元の進化の過程を。

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▲Matteo Iachino(ITA-140) 10歳でウインドを、18歳でスラロームを始める。2009年20歳でPWAツアーにデビュー。2012年から2015年までのPWAスラローム・世界ランキングは23位、10位、8位、3位。2016年、スターボード・ポイント-7チームに移籍。特に軽風から中風域のレースで強さを発揮し、PWAスラローム王座を獲得する。1989年生まれ、27歳。ホームポイントはイタリア北西部・アルビソーラ。