《Day14_2 / ブラウジーニョ、必殺ダブルのトリガーを引く》
最終日、メンズ。風は軽く、波は小さい。採点にジャンプが加えられることになる。ベスト1ジャンプ+ベスト2ウェイブ・ピックアップ。その3つの合計点で勝敗が決まる。一週間前とは大きく異なるコンディションでダブルイリミネーションが再開される。流れが変わってもおかしくない状況である。暫定王ケビンはその変化を止められるか。
今日はルーザースの勝者であるカイ・レニーとシングル3位のリーバイとの対戦(3位以上&4位決定戦)から始まる。かと思ったら、カイは金曜日にジョーズで行われた『BIG WAVE AWARDS』に出場後、フィジーの『SUP世界選手権』へ飛んでしまったみたいだ。流石、世界のウォーターマンは忙しい。でもウインドファンとしては割り切れない思いが残る。けど今となっては後の祭り。もう『アロハ』にはカイ・レニーってなものである。
そんなわけで、初っ端はリーバイ対ブラウジーニョ(2位以上&3位決定戦)。2013年の『アロハキング』と『PWAウェイブキング』の戦い。このヒートではジャンプが勝負を分けた。リーバイはシグネチャー・ムーブともいうべき360を決め、エアータカやシルキーでスムーズなターンもメイクしたのだが、ブラウジーニョのダブルフォワード一発(9.00)に大きなダメージを受け、以後有効な反撃の術を見いだすことができなかった。
そしてファイナル。シングル王のケビンがブラウジーニョを迎え撃つ。ホキーパらしいコンディションではない。波も小さい。ジャンプも採点される。これではこの海での経験を十分には生かしにくい。好ましい状況とはいえない。でもベストを尽くすしかない。ケビンはそう考えたかもしれない。
ベストとは何か? ケビンはヒート開始直後にバックループを決めた。続いてブラウジーニョが波乗りでエアータカ、ケビンがミディアムサイズの波でぐりんぐりんの深いラインを刻んでゆく。ここまではケビンがリード。だがここでブラウジーニョが再びトリガーを引く。ドッキューン、ダブルループ、完着。さらに波乗りでストレートエアーからエアータカ、最後にラウンドハウスカットバックを加えてパーフェクト10!
勝負有り。トライアンフ、ブラウジーニョ圧勝。これでここまで無敗のケビンが1敗となり、これまでに(シングルで)1敗していたブラウジーニョと並んだ。勝負はスーパーファイナルへ。ケビン対ブラウジーニョ、再戦。
→《Day 14_4》に続く