トップライダーの言葉_05_ロビー・ナッシュ

《 失敗は無意味ではない 》

もう最悪っ。普段の鬱憤を晴らしに海に行ったのに、イメージしていたことはなにもできず、それどころか前より下手になった感じもあって、まさかのストレス倍増、自分が厭になって落ち込んで、こんなことなら健康ランドにでも行っておけばよかった、そういえば、今朝の目覚まし占いも最下位だった、みたいな日、ありませんか?
ポジティブになろうたって無理、マインドゲージはマックス・ネガティブ、あぁ神様、せめて感情を中和する何かをください・・・と、そんな時、ウインドの神様、ロビー・ナッシュの尊が近くにいたとしたら・・・。

All Photo by pwaworldtour.com_John Carter Photography
All Photo by pwaworldtour.com_John Carter Photography

2005年3月5日、マウイ島の聖地・ホキーパビーチのすぐ隣(西)レインズ・ポイントに彼はいた。珍しくコナウインド(貿易風とは逆の南西風)が吹くそこで、10年に1度の大波に乗っていた。
若いライダーたちも乗りにきた。だが「やられてしまう」ものが多かった。
後にロビーは彼らに対してこうコメントしている。

「アウトに出る前に、マストを折ったり巻かれたり流されたり、結局1本も乗れずに帰ったヤツもいた。仕方ない。でも、無意味ではない。ビッグウェイブでは、何より経験がものをいう。今日、彼らは「やられる」という経験をした。同時にビッグウェイブライドがスペクタクルに満ちたものであり、1本乗った時の達成感がとてつもなく大きいことを、自分の脳や身体に、確かなイメージとして刷り込むことができたに違いない。その記憶は、これから前に進んでいくための力になる。
彼らは知ったはずだ。ウインドの気持ちよさ、始めたころの興奮、たとえようのない緊張感、それらウインドサーファーのルーツにつながるものが、ビッグウェイブによって生き生きと蘇ることを」

@Hookipa, Maui_Aloha Classic 2016
@Hookipa, Maui_Aloha Classic 2016

「ビッグウェイブ」の部分を──少しだけ背伸びした──自分のレベルにあった動きや技の名前に差し替えて読み返してみると元気がでてくる。でてきますよね?
どんな小さな挑戦でも、それが挑戦であるならば無駄にはならない。
せっかく海に行ったのに、自分を責めたり叱ったりはしないようにしたいものですよね。ロビーさんが言うように、失敗は失うことではなく、経験を積み重ねることなんだから。

▲Robby Naish(US-1111)1976年、大人に交じって戦うためにハーネスを発明。以来'87年まで、出場したほぼすべての大会で優勝を遂げ「帝王」の称号を得る。またバックヤーズやジョーズなど、何度もエポックメイキングな大波チャレンジを成功させていることなどから、ファンの支持は絶大。ウインド界最初で最大のスーパースター。2015年『アロハクラシック』11位と、今でもウェイブの腕はトップクラスの53歳。1963年3月23日生まれ。
▲Robby Naish(US-1111)1976年、大人に交じって戦うためにハーネスを発明。以来’87年まで、出場したほぼすべての大会で優勝を遂げ「帝王」の称号を得る。またバックヤーズやジョーズなど、何度もエポックメイキングな大波チャレンジを成功させていることなどから、ファンの支持は絶大。ウインド界最初で最大のスーパースター。2015年『アロハクラシック』11位と、今でもウェイブの腕はトップクラスの53歳。