NEW EQuipment 2021
PHANTOM WINDSURFING / IRIS X MK2_7.0㎡
Designed by Alex Udin(アレックス・ウーディン)
Comment by Norio Asano(JPN-25)
動かないドラフトが乗り手を高速安定飛行に導き、軽さを超えた無抵抗感が
操作性を高める、ハイレベルなフライトを可能にするフォイルセイル
▼ 試乗報告 |浅 野 則 夫(JPN-25)
Q このセイルの推薦理由を。
浅野 このセイルは6バテン3カムのフリーレースセイルです。世界チャンピオン、ニコラス・ゴヤード(F-465)を擁する世界一のフォイルブランド『ファントム』が開発した、使いやすく、速く走れるフォイルセイルです。ニコラスはこのセイルで69キロを記録しました。
Q このセイルを使ってみて、最初に何を感じましたか。
浅野 ファントムのセイルはどれもそうなのですが、乗ったときに感じる圧倒的な軽さがありました。それは物理的な軽さだけではなく、ほぼ風の抵抗を受けていないと感じられることからくる「圧倒的な軽さ」です。
Q プレーニング性、スピード性について、このセイルの特徴を。
浅野 フォイルにおいては、安定する=スピードがでる、ということになります。ドラフトが動いてしまうと、ボードが上下動して、乗り手に恐怖心を与えてしまいます。でも、このセイルのドラフトが前後に動くことはありません。そのため一定の高さで安定して飛ぶことができます。それが世界一のフォイルスピードにつながっているのだと思います。
Q ターン性、ジャイブ性、操作性などについて、このセイルの特徴は。
浅野 ジャイブではセイルの軽さが大事なポイントになります。このセイルは自重も軽いのですが、それ以上に空中で風の抵抗を受けないように、効率的なデザインがなされていることが驚くべき軽さにつながっていると思います。それは「確かな無抵抗感」とも言うべきもので、当然セイルの操作性を向上させます。ジャイブもきわめてやりやすいです。
Q このセイルを買うと、どんな世界が拓けると思いますか。
浅野 感じたことのない安定感を感じ、それがフォイリングの安定と、スピードアップにつながると思います。レースフォイルセイルに比べるとスリーブも狭いので、初心者から上級者まで、みなさんにマッチするセイルです。フォイルのセッティングによるところも大きいので明確にお伝えするのが難しくはありますが、浮き始めの3-4m/sの風からフォイリングを楽しめるはずです。
Q このセイルが乗り手の上達をサポートする部分はありますか。
浅野 繰り返しになりますが、フォイリングにおいて大事なことは、安定していることです。ボードの上下動が激しいと恐怖心が募るばかりで、スピードやスムーズなジャイブにはつながりません。もちろんフォイルのセッティングも大事ではありますが、それもセイルの安定と軽さがあってこそのものです。
このセイルのドラフトはビシッと固定されるので、セイルに体を揺さぶられたり、ボードの上下動を誘発したりすることはありません。無駄な動きを最小限に抑えてくれるセイルです。ゆえに速く走れる。ジャイブもイージーにメイクできる。お試しください。
※本記事は『Windsurfing Magazine Vol.9(2021年4月28日発売号)』より抜粋、ウェブ用に再編集したものです。
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▶︎〈EQ 2021_04 / JP AUSTRALIA / FREEFOIL LXT 115ℓ〉
▶︎〈EQ 2021_03 / LOFT SAILS / OXYGEN 7.0㎡〉
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