「何ができるか、その日のベストを追求する」
「自分にはセンスもないし、肉体的才能もない。だから新しい動きをマスターするのに時間がかかる」
かつてNWA(現JWA)でフリースタイルとウェイブの二冠を達成し、日本一のアクションライダーとして活躍していた石井久孝氏はそう言った。そういう自分をどのように高めていったのか。以下2006年の氏のコメント。
「常に自分に何が必要なのかを考えて練習している。“すっごいボトムターンをする”とか、遠くて漠然とした目標を立てるのではなく、具体的にマストの角度とかヒザの角度とかを少しずつ矯正していくようにしている。そして足りないものをマスターしていくことに対して、時間はかかるけれど妥協はしないようにしている」
───「経験値を高めること」とも氏は言った。それは要するに・・・
「とにかくコンディションにこだわらずにたくさんウインドすること。サイドオフのいい波だったら上手く乗れるんだけど・・・などと逃げ道を作らずに、毎日違うコンディションでベストな動きを追求していくことが、経験値を高めることにつながる。いいコンディションでしか乗らないと、経験値の幅は狭くなると思います」
プロとアマチュアは違う。アマチュアならば、楽しく乗れそうな日にだけ海にでるというのは自然なことでもある。でも上手くなるために踏むべきプロセスには、両者に大きな違いはない気がする。詰まる所、頼れそうな何かを探して、それをコツコツと積み上げていくしかないのではないか。それはしんどいことになるかもしれないし、何かしら喜びのようなものを見出せる作業になるかもしれない。さて、どっちか? 一度確かめてみる価値はあるかもしれません。元々センスがあって、肉体的才能もある人は別にして。
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