『ウインドサーフィン質問箱』開設 / Q&A 第一弾

ウインドサーフィン Q & A
Serial No. 001_Tech 001_Jibe 01

Q:ジャイブに入るときのハーネスを外すタイミングがわかりません。
私は後ろの手をブームの後方に持ち替えて(手幅を広げて)からハーネスを外し、それから後ろ足を
インレイル側に置き換えて、という順番で行っているのですが、そうではない人もいるみたいです。
正しいタイミングはあるのでしょうか?
▶︎質問=HHさん

Photo by JP Australia_Thorsten Indra ジャイブのアプローチではセイルを開かないこと。プレーニング時のままに (あるいはそれより少しだけ引き込んだ状態に)セイルの角度をキープしておければ、 その後のターンを速くスムーズに進めていくことが可能になります。 そのためにはいつハーネスを外せばいいか? 本文に続く・・・。
Photo by JP Australia_Thorsten Indra
ジャイブのアプローチではセイルを開かないこと。プレーニング時のままに
(あるいはそれより少しだけ引き込んだ状態に)セイルの角度をキープしておければ、
その後のターンを速くスムーズに進めていくことが可能になります。
そのためにはいつハーネスを外せばいいか? 本文に続く・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

A:絶対にこうでなきゃダメというルールはありません。自分のやりやすいタイミングで外せばいいのです。
ただし「その時」にセイルを開いてしまうと、ジャイブは上手くいきません。
プレーニングで引き込めていたセイルをそこで開いてしまえば、途端にスピードは失われ、結果、ターンもランニングを越えたあたりでスピード(エネルギー)不足に陥り、後半はテイルターンでなんとかやり過ごす、というようなことになってしまうでしょう。

ハーネスを外すタイミングは「外してもセイルを開かずにホールドできるところ」に見つける。
これが答えになります。一般的にはベアに入る前(まだアビームを走っているとき)にハーネスを外してしまうと、そのあとセイルをホールドしておくのが難しくなります。身体もセイルも風上側に倒してプレーニングしている最中にハーネスを外せば、セイルが開いてしまうのは当たり前のことですから。
そんなわけで「ハーネスを外すのはジャイブに入る直前、今まさにジャイブへ向けてベアしようとするとき(あるいはその直前)」という人が多いみたいです。

イメージしてみましょう。
①アビームのプレーニングからまずは後ろ手をブームの後ろへ。
そのときあなたの意識はすでにジャイブへと向かっているはずです。
②そしてその後ろ手でセイルの引き込みを強めながらベア、マストと身体を立てていきます。
*(多くの場合)ハーネスを外すのは②の動作の直前。
セイルを引き込みながらハーネスを外してマストを立てる。もしくは、
ハーネスを外すと同時にセイルを引き込みマストを立てる。そののどちらかになります。
③その後セイルはアフターレイキの状態から少しフォアレイキして(立ち上がって)いき、ボードはベアを始めます。
④それまで風上側に倒れていたマスト(セイル)はボードに対して垂直近くまで立ち上がり、そのパワーに引っ張られるようにして身体もボードの上に立ち上がっていきます。
⑤そしてインレイルにプレッシャー、ドライブジャイブ! となるわけです。

プレーニング中にハーネスを外せば、ほぼ無条件にセイルを開いてしまうことになるけれど、セイルを引き込みながら行うベアの動作の中で行えば開かずに済みます。通常スピードにのってベアしているときには、アビーム走行時よりもセイルが軽く感じられるので、よりセイルを引き込んだ状態をキープしやすくなるのです。
だからハーネスを外すのはベアの直前で。そう意識して自分のタイミングを見つけてみてください。

ちなみに「後ろ足をどのタイミングでストラップから抜いて向こう側のレイル寄りに置き換えるか?」についても、特別な決まりはありません。まだハーネスをかけてプレーニングしている段階でも、ハーネスを外してベアに入った後でもいいわけです。でも理想というか、一番多いのは「ハーネスを外した直後」です。
それは「後ろ手を持ち替え→ハーネス外して→後ろ足ステップする」というHHさんのプロセスに合致しています。

なのにどうして? その順番で動いてもどうにもジャイブが上手くいかない場合は、それぞれの動作とベアの動作(ジャイブのアプローチ)にタイムラグが大きいからかもしれません。
「ハーネス外し」と「後ろ足のステップ」と「ベアの動き」との間に時間の開きがあるほど、ボードはスローダウンしやすいものです。それぞれの動きをスムーズにリンクさせること。そうすることによってボードをスムーズにスピーディーにベアへと導くこと。それが次の練習課題になるかもしれませんね。
▶︎回答=柴崎政宏(逗子レーシング)

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