JWA JAPAN PRO&AMA TOUR 2025-26 GRAND SLAM

JWA JAPAN PRO&AMA TOUR 2025-26 GRAND SLAM

FIN SLALOM 第 1 戦/FREESTYLE PRO 第 4 戦 

WAVE PRO 第 1 戦/WAVE AMATEUR 第 3 戦

12月13日(土)~25日(月)の3日間、静岡県掛川市 国安海岸(大東温泉シートピア前)で開催された。この大会は、サーフスラローム、フリースタイル、ウェイブの3種目を一つの大会で行うという国内では初の試みとなった。もともといずれの種目も観戦向きの競技である上に、初日こそ風には恵まれなかったものの、2日目、3日目は掛川らしい風が吹き見応えのある素晴らしい大会となった。

大会2日目

<WAVEアマチュアクラス・ウィメンズクラス>

この日はウェイブアマチュアクラス、ウィメンズクラスから競技開始予定ではあったが、朝の段階では十分な風が張らなかった。そのため12分ヒート/ベスト2ウェイブ採点という形式で競技は開始された。その後、昼に近づくにつれて徐々に風は入りはじめベスト1ジャンプが追加される形で競技は進行していった。

<WAVEアマチュアクラス> 1位 市川聖士(中央)/2位 大館弘(左)/ 3位 掛川竜誠(右)
<WAVEウィメンズクラス> 1位 笹尾香南(中央)/2位 若狹夏希(左)/3位 多賀須恵(右)

<サーフスラローム>

昨年の「掛川クラシック2024」では爆風の中で激しいトップ争いが繰り広げられ、杉匠真選手が勝利を収めたことが話題となった。本来はウェイブ、フリースタイルのスペシャリストである彼が、スラロームのトップ選手に混じって優勝したのである。今回はその影響もあってか、フリースタイル系の選手の参加が増えていた。この日、午後からは西寄りの風はさらに強まり、ファイナル近くでは10m/sオーバーとなり沖合では20m/s近いブローも入っていたようだ。

今回もやはり杉匠真選手の走りには大きな注目が集まっていた。全体としてスラローム系の選手は大きめのセイルを使用し、フリースタイル系の選手は小さめのセイルでレースに挑んでいた。これはスラローム系選手のセイルの登録規定も関係しているようで、小さいサイズのセイルを持ち合わせていなかったようだ。また、スラローム系の選手が得意とするラインスタートではなくビーチスタートであったり、さらに波のあるラフコンディションはスラローム系の選手に不利に働いたのかも知れない。

結果ファイナルでは杉匠真選手がトップフィニッシュを飾り、2位に浅野則夫選手、3位に小西陽人選手などフリースタイル系の選手の活躍が印象的なレースとなった。

<サーフスラロームメンズクラス>メンズ 1位 杉匠真(中央)/2位 浅野則夫(左)/3位 小西陽人(右)
<サーフスラロームウィメンズクラス>1位 穴山未生(中央)/2位 若狹夏希(左)/3位 秋田ふみ(右)

大会3日目

<WAVEプロメンズクラス>

この日も朝から西寄りの風が入り、ウェイブメンズから競技がスタートすることとなった。コンディションもまずますといったところ、ベスト2ウェイブ/2ジャンプが採点対象となり競技が進行した。途中風のアップダウンもありファイナルに近づくにつれ風の落ちる場面もあったがシングルイルミナーションを消化することが出来た。

競技は順当に実力のある選手が上位へと進出し、ここ数年で実力をつけその存在感を示している石井颯太が見事勝利した。

<WAVEプロメンズクラス>1位 石井颯太/2位 野口颯/3位 杉匠真

<FREESTYLE>

波のあるコンディションの中でのフリースタイル競技となったが、ウェイブとは異なる波を利用した演技が繰り広げられ見応えも十分だった。今年、カナリー諸島で開催された「FUERTEVENTURA GRAND SLAM」で堂々の3位に入賞した守屋拓海選手が高いパフォーマンスを披露し優勝を飾り、杉匠真選手、小林悠馬選手がそれに続く結果となった。

<FREESTYLE>1位 守屋拓海/2位 杉匠真/3位 小林悠馬

今回の大会は3日間で3種目を行うという一見過密なスケジュールにも思えたが、この時期の掛川のコンディションを考えれば十分に成立するものであった。また、選手としても参加しながら、実行委員長として大会のプロデュースを手掛けた杉匠真選手には敬意を表しつつ、今後の同大会のさらなる発展を期待し応援していきたい。

(写真・資料提供:JWA日本ウインドサーフィン協会)