iQFOiL WORLD CHAMPIONSHIP 2025

iQFOiL世界選手権2025

2025年7月4日~11日の間、デンマークの第二の都市オーフスで「iQFOiL世界選手権2025」が開催された。この大会には池田健星、武田岳志、須永由季、新嶋莉奈、渡辺純菜の5名の日本を代表する選手が出場。さらに昨年のパリオリンピックまで現役選手として活躍した富澤慎氏と外薗潤平氏がコーチとして帯同した。パリオリンピックの後のはじめて行われた世界チャンピョンを決める大会として、そして次のロサンゼルスオリンピックを見据え日本選手の立ち位置を見極めるためにも重要な大会となった。残念ながら日本選手の結果は振るわなかったものの、ここから新たに「Los Angeles 2028」に向けた物語がはじまる。

開催地:デンマーク・オーフス
開催期間:2025年7月4日~11日
参加者:40ヵ国・男子117名/女子79名 計196名

コンディションとフォーマット

大会期間中は、風向・風速が目まぐるしく変化し、選手たちは難しいコンディションに対応を迫られた。レース形式は、アップウィンドスプリント、クラシックコース、スラロームなど多様で、戦略的判断力が求められる構成となった。

今回からセイルサイズは、男子が9.0㎡から8.0㎡へ、女子は8.0㎡から7.3㎡へ変更され比較的体重の軽い日本選手にとっては追い風となる可能性がある。
大会期間中は風待ちとなる日もあったが、北欧の長い日照を活かして午後遅くにレースを消化するなど、柔軟な運営で乗り切った。

オリンピックスラスでは、予選決勝方式の進行が基本となっており更にメダルレース(今回は男女共ベスト8)により最終的な勝敗が競われた。(詳しくは本誌「Windsurfing MAGAZINE VOL.13」でも紹介している)

ウィルソンとブラウンが初の世界王者に輝く

女子:ウィルソンが悲願の初戴冠

女子では、エマ・ウィルソン(GBR)が最終日メダルシリーズの3レース目で勝利を決め、初のシニア世界チャンピオンに輝いた。
銀はタマー・スタインバーグ(ISR)、銅はテレーザ・シュタインライン(GER)が獲得。
パリ五輪以降の上位陣に加え、18歳のマヤ・ギスラー(NOR)がメダルシリーズに進出するなど、次世代の台頭も印象的だった。

男子:ブラウンが接戦制し頂点に

男子はアンディ・ブラウン(GBR)が、激戦のメダルシリーズで2勝目を挙げてタイトルを獲得。
銀はトム・アルヌー(FRA)、銅はニコロ・レンナ(ITA)が手にした。
大会中盤にはキラン・バドロー(NED)やルーク・ファン・オプゼーラント(NED)ら有力選手も上位争いに絡み、最後まで目の離せない展開となった。

(写真・情報提供:iQFOiL CLASS)

大会の詳しい情報はiQFOiL CLASSホームページで確認していただくことが出来ます。

https://www.iqfoilclassofficial.org/