関東新人トップ3の激戦
特派員報告=日本学生ボードセーリング連盟
広報・櫻井玲海(日本大学)
10月30-31日、鎌倉材木座海岸にて学連関東支部『フレッシュマンズカップ』を開催いたしました。今年は例年になく男子の参加選手が多かったため、同クラスの入賞枠を10位までに拡大、メンズ72名、レディス32名、全17大学、104名が海上に集う、かなり盛大なレースになりました。コンディションは初日が微風~中風(※マスパン、リーパンで3レース)2日目が微・中風(要リーパンで4レース)。強風以外の風域でどれだけ結果をまとめられるかが勝負の鍵になりました。
|| 男女とも慶応、早稲田のトップ争いに
多くの新人選手にとって強風はまだ経験不足ですが、微中風はこれまでの練習の成果を確かめるにはもってこいの風域です。今の自分の強みはどこにあるのか、足りない部分はどこなのかを、今回レースによってはっきりと認識することができたでしょう。喜ばしいことも悔しいこともあったと思います。でも学連レーサー生活はまだ始まったばかり。自分次第で全てをこれからの糧にすることができます。まあそれにしても今回は激戦でした───
【結果/メンズ】1位=橋本龍人(慶應義塾大学)/2位=須田大輔(早稲田大学)/3位=齋藤海斗(関東学院大学)/ 4位=稲垣良多郎(慶應義塾大学)/5位=清水悠奇(早稲田大学)/6位=長田光平(明治大学)/7位=五月女太郎(慶應義塾大学)/8位=酒井理生(早稲田大学)/9位=伊藤慧文(明治大学)/10位=蓮田拓己(明治大学)
【結果/レディス】1位=菅原なな(慶應義塾大学)/2位=河村奈子(早稲田大学)/3位=戸田千晴(明治大学)/4位=工藤幸美(関東学院大学)/5位=菊池智代(横浜国立大学)/6位=高橋ゆりあ(早稲田大学)
男女ともトップが慶応で2位が早稲田。トップから3位までのポイント差は男子が3.5で女子が3.0(リザルト表参照)。どう転んでもおかしくないような僅差でした。明治、関東学院、横浜国立大学などの選手らも、トップ争いに食い込もう、自分の年代でまずトップレベルであることを証明したい、他の選手よりひとつでも上の順位でフィニッシュしたいと、そんな思いが伝わってくるような走りを見せてくれました。
また残念ながら上位に食い込むことはできなかったものの、おそらく初めてのコースレースであったにも関わらず、しっかりとゴールする選手が多かったのには驚きました。もしかしらた各大学の練習メソッドの質が向上したのかもしれません。夏の練習の成果はかつて以上のものである、と感じました。
この大会を見るといつも思うのは、レースはその名のとおり新人のためのものですが、しかし彼らと同時に上級生たちも戦っているということです。先輩たちはライブ中継を食い入るように見つめ、後輩たちが走る姿を見守っていました。歓喜の雄叫びを上げ、落胆のため息をつき、気を引き締めて、気を取り直して、帰着してくる新人たちを迎えていました。嬉しそうに、悔しそうに、相手を思いやるように。
この大会をもって新人たちの学連レーサー生活が本格的にスタートしました。まずは同年代で競い合い、先輩たちに追いつき追い越すスキルを身につけて、関東支部から日本一の学連レーサーを目指してほしいと思います。いや、それよりもまずウインドサーフィンにさらハマってもらって、もっと好きになってもらえればと思います。それが活動の楽しさにつながり、強さにも結びついていくはずですから。
─── ※ 編集部注▶︎マスパン=マストパンピング=マストの位置を固定せず、セイル全体を大きく動かす(漕ぐ・扇ぐ)ことで、強い推進力を生み出すテクニック。主に0~2m/sの風域で用いる ▶︎リーパン=リーチパンピング=マストの位置をほぼ固定した状態で行うパンピング。セイルのリーチ部のみを開閉させて推進力を生み出す。主に2~4m/sの風域で用いる。
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▶︎〈学連ウインドニュース 2021.10.27号 / 2021『フレッシュマンズカップ』関東学連新人王は誰だ?〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.10.08号 / 2021『インカレ関東支部予選』全国大会出場者決まる〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.09.29号 / 2021『インカレ関東支部予選』開催決定〉
▶︎〈学連ウインドニュース 2021.05.14号 / 2020『インカレ新人戦』開催決定〉