プレーニングはウインドサーフィンに最高の快感をもたらすもののひとつだけれど、慣れてくるとそれほどでもなくなる。ん、そうか? そうだとすれば、そのプレーニングはもう死んでいる。むかし、もう十年以上も前のことだけど、そういう記事を作ったことがある。それを思い出したのは「もう飽きた」という人がいたからだ。

彼が今プレーニングしたところで何も「入力」されない。でも何十年もやっているのに、未だにプレーニングやスピードにストーク(興奮)している人もいる。彼らのインプット経路はずっと開いたままだ。だからこそ何らかのアウトプットが可能になり、その中の一つに楽しさが含まれることになる。

空手と同じで「型」は必要だけれど「型」では組手を戦うことはできない。大事なことは変化に即応すること。それを可能にするウインドセンサーの精度を高めることだ/Robby Naish(US-1111)_ⒸNaish 2019_FishBowlDiaries
空手と同じで「型」は必要だけれど「型」では組手を戦うことはできない。大事なことは変化に即応すること。それを可能にするウインドセンサーの精度を高めることだ/Robby Naish(US-1111)_ⒸNaish 2019_FishBowlDiaries

「最近プレーニングの新鮮味が薄れてきた」と感じている人がいるのなら・・・むかしの記事に協力してくれた僕の信頼するあるインストラクターは、次のようなこと述べていた。

今度海に出たとき、次はこう動こう、あれをメイクしようとか考えずに、ただ真っ直ぐ、しかし指先から、足裏から、どんな力が、バイブレーションが伝わってくるか、鋭敏に感じようとしてみるといい。すると多くの場合、眠っていたセンサーが再び作動し始める。風や海の状況変化に対するレスポンスが良くなって「型通り」だったプレーニングが、本来のダイナミックなウインドサーフィンに変わっていく。それは難しいことではない。プレーニングを注意深く、再体験してみればいいだけだ。センサーが稼働すれば、全てはオートマチックに変化していく。

今ならGPSスピード計を使ってみるのもいいかもしれない。それがあれば誰かと競わなくても、過去の自分と戦い、遊ぶことができる。例えばマラソンなら年を取るほどタイムは落ちていくものだけれど、ウインドサーフィンなら、若い頃の自分を中年になった自分が追い越すことだってできる。だから飽きない。自分で入力経路を閉ざしてしまわない限り、ずっとストークしていられるのがウインドサーフィンのいいところだ。と、僕はそう思う(と彼に言いたい)のだけれど、どうだろう。今度海に出たとき、確かめてみてください。

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