バハ・カリフォルニアでIWTの大会に参戦

鈴木香南「自分史上最高の夏休み」

2018年夏、夢を叶えるチャンスがやってきた。それは12年ぶりにウインドサーフィンの国際大会に出るということ。

米国サンディエゴからメキシコ、バハ・カリフォルニアへ。陸路で300マイル。遠かった。 モーガン・ノイロー、ボジュマ・ギロール、アントワン・マーチンら、世界のトッププロとともに。
米国サンディエゴからメキシコ、バハ・カリフォルニアへ。陸路で300マイル。遠かった。
モーガン・ノイロー、ボジュマ・ギロール、アントワン・マーチンら、世界のトッププロとともに。

私がIWT(International Windsurfing Tour)に興味を持ったのは3年前、自身が本業の仕事で米国赴任中のことだった。せっかく米国で勤務しているのだから、米国でウインドサーフィンの大会に出てみたい。そんな思いからAWT(IWTの前身)にコンタクトまで取ったものの、結局仕事の都合がつかずに断念。今年3年越しの思いでなんとか仕事の都合を付け、参戦が実現したのだ。

思い返せば、父親の影響で幼少期からウインドに没頭していた私は、2005年に(当時高校2年生)『PWA ハワイ・プロ』に参戦した。それが私にとっての初めての国際大会。運よく1回戦を突破して9位という成績を収めたものの、その後、大学入学や仕事を言い訳に8年間もウインドを休み、4年前にウインド復帰、しかし以降も1年間の海外転勤やフルタイムでの会社勤めをしながら仕事とウインドサーフィンの両立に苦労していた。

そんな中、もう一度国際試合に出てみたいという夢だけは、常に心の内に秘めてチャンスを狙っていたので、今回のIWT参戦は私にとっては悲願の夢への切符であった。

会社員とプロ選手が両立できるのか? もちろん職場、家族、友人、メーカーと多くの人の理解と協力を得ないと成立しない。自己満足に終わって、中途半端な結果しか出ないのでは? 葛藤を抱きつつも、やってみなければ分からない。
現地で待ち受けていたのは、世界ツアーを転戦するトッププロと元気いっぱいの日本の若手たち。
そんな夢物語の続きは『Windsurfing Magazine』秋号で。───鈴木香南

(左上から時計回りに)大会名は『IWT Baja Desert Showdown』周りはただただ砂漠のみ/日本の少年たちも大活躍。生駒篤樹、ユースクラスで優勝/世界のスーパースターたちとランチタイム。ささやかなひとときさえ非日常に/ウェイブ修行に来ていた日本のウインドキッズ、生駒篤樹、松井晴、石井颯太くんと。この年代で同じ経験がしたかった。
(左上から時計回りに)大会名は『IWT Baja Desert Showdown』周りはただただ砂漠のみ/日本の少年たちも大活躍。生駒篤樹、ユースクラスで優勝/世界のスーパースターたちとランチタイム。ささやかなひとときさえ非日常に/ウェイブ修行に来ていた日本のウインドキッズ、生駒篤樹、松井晴、石井颯太くんと。この年代で同じ経験がしたかった。

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3_prof2▶︎鈴木香南_Kana Suzuki 1988年11月21日、東京生まれ。10歳の夏休みに父親の影響でウインドサーフィンを始める。15歳で野口貴史プロ(師匠)と出会い、ウェイブライディングの虜になる。大学入学を機にウインドサーフィンから8年間離れるが、25歳で再スタート。現在会社員としてフルタイムで働きながら、仕事・趣味の両方で世界で戦える人となるべく、夢を追い求めてプロの大会に挑戦中。2005年PWAハワイプロ女子9位。2007年、2015年アマチュア全日本ウェイブ選手権女子優勝。2018年IWT バハ・デザート・ショウダウン・プロ女子3位。