《2016 全日本学生ボードセーリング選手権(インカレ個人戦)》

【Winner’s Voice 01 倉持大也/11-11_関東学院大学四年】
爆風で覚醒したエース》
特派員報告=学連担当_横山楓(青山学院大学)|

字奥間海岸沖にて『全日本学生ボードセーリング選手権』通称インカレ個人戦が開催された。日本学生ボードセーリング連盟(JUBF)の関東支部・関西支部・九州支部の予選を勝ち抜いた精鋭たちが一堂に会し、その年の学生日本一の座を競う大会である。
今年は例年になく微風から強風まで、全風域でレースが成立。男子では関東学院大学4年の倉持大也選手が、女子では同志社大学4年の西上実彩子選手がオールラウンドな能力を発揮して、その栄冠を勝ち取った。それから二ヶ月。二人は今なにを思うのか。卒論や試験で忙しいこの時期に話を聞いた(お答えいただきありがとうございます)。まずは倉持選手の声からお聞きください。

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2016 Intercollegiate King / Daiya Kuramochi(11-11)

───インカレ優勝、おめでとうございます。今の率直な感想を。
倉持 ホッとしています。3年間インカレに挑戦してきて、たくさんの人に期待していただきながら結果を残せていなかったので、今回の最後のインカレ(個人戦)では緊張がピークに達していました。そのせいか初日の出だしが悪く、また多くの人に心配をかけてしまった。でも最後には優勝という最高の報告ができて、とても嬉しく思っています。
───三日間を通してレースコンディションはいかがでしたか。また印象に残っているレースはありますか。
倉持 今回は珍しく全風域(初日=微中風 × 3R / 二日目=爆風 ×3R / 三日目=中強風 × 3R)でレースが成立しました。特に(この日のレースを1位、2位、1位で終えた)二日目は僕が学連で経験したなかで一、二を競うほどの強風レースで、波もリーフの内側とは思えないほど大きかった。とてもエキサイティングなレースでした。もしこの日「レースを決行する」という決断がなければ、自分の優勝はなかったと思います。一時は運営船も出航できないくらいに海が荒れてましたから。だからあのコンディションでレースを成立させてくれた運営の方々にはとても感謝しています。
───今年3月に開催される『全日本学生ボードセーリング選手権大学対抗戦(インカレ団体戦)』への意気込みをお願いします。
倉持 学連での最後の心残りである団体優勝を果たして“常勝・関東学院大学”を取り戻します。幸運にも昨年と同じメンバーで挑めるので、さらに結束してチーム力を高め、去年よりも頼もしくなったメンバーたちと確実に優勝したいと思っています。

───倉持選手の願いは叶うか? 今大会のリザルトを見てみると、ベスト10内に5人の京都大学の選手が名を連ねている。さらに11位、12位の田村、神崎選手も京都大学であり、同校の選手層の厚さは群を抜いている。だが、もちろん彼ら全員が団体戦に出られるわけではない。団体戦は1チーム5名、うち3艇のトータルポイントで勝負が決まる。少数の精鋭がぶ厚い壁を貫くことも十分にあり得る。大本命の京都大学か、エース倉持率いる関東学院か、それとも穴馬的チームが勝利をさらってしまうのか? 予想はできない。でも個人戦の成績を知っておくと、団体戦を面白く見られる。3月の決戦が楽しみだ。

▼2016 全日本学生ボードセーリング選手権 / 男子リザルト
(全9レース1カット)(108名エントリー)
1位=倉持大也(関東学院大学)2位=相場寿秀(京都大学)
3位=北川晋平(早稲田大学)    4位=山田祥允(京都大学)
5位=野呂雄樹(関東学院大学)6位=稲葉敦史(明治大学)
7位=山本春馬(滋賀大学)  8位=大西恒尚(京都大学)
9位=佐藤力哉(京都大学)   10位=阿知波宏明(京都大学)

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2016 Intercollegiate King / Daiya Kuramochi(11-11)