We set up our own brand “Duotone” /
我らは新しいブランド『デュオトーン』を立ち上げた
EQuipment Interview
Interview with Till Eberle(Managing Director of Boards & More GmbH)
ボーズ & モア 株式会社 代表取締役 ティル・イバレ氏に訊く
※There is also an English version. Take a look.
It’s true=事実:ボーズ & モア(Boards & More GmbH)はノースセイル(North Sails)に別れを告げた。これまでノースセイルを世界に供給していた同社は、すでに独自のブランド『デュオトーン(Duotone)』を立ち上げ、新たなスタートを切っている。これまでに何があり、これから何が起こるのか? 代表取締役ティル・イバレ氏に訊く。
───Interview by courtesy of B&M
───この数ヶ月、噂はありました。ボーズ&モアが新たなブランドを興すというのは本当ですか。
イエス。私たちはこの8月1日に新たなブランド『デュオトーン』を興し、新しいスタートを切りました。
───『デュオトーン』が意味するものは?
『デュオトーン(“二色”の意)』は、ウインドサーフィンとカイトボーディングの世界で本物・信頼を表現していきます。私たちはこれまでと同じく、ハイクォリティな製品を供給しながら、私たちが愛するスポーツのために技術革新のリーダーとして前進していきます。
───ウインドサーフィン、カイトボーディングの他に、サーフィン、ウェイクボードなどの製品もあるのですか。
それらを開発することは可能です。でも私たちが今フォーカスしているのはウインドサーフィンとカイトです。それに加えてフォイルの研究開発を進めていく可能性も高いといえます。特にフォイルのトレンドであるグラウンドスウェル・ウェイブ・フォイルは、とてもエキサイティングなものですから。
───ノースセイルとの関係はたしか38年続きましたよね、それが終わりを迎えた。あなた方に何が起こったのですか。
ボーズ & モアとオークリー・キャピタル(Oakley Capital)が所有するノースセイル・グループ・アメリカ(North Sails Group America)では、ブランドの将来についての考え方が若干異なっていました。それが私たちが自社ブランドについて考え始める動機になったのです。私たちは未来のためのいくつかの刺激的なアイデアを持っており、それらを完全にコントロールする準備ができています。
───ボーズ & モア・グループのオーナーは変わるのですか?
いいえ、少なくとも現時点でそれはありません。数年後のことはわかりませんが。
───ノースセイルというブランドはウインド界に残るのですか?
それは私には言えません。ただボーズ & モアは、この7月31日をもってノースセイルのウインドサーフィン・ブランドを運営しなくなることは確かです。
───ボーズ & モアがノースセイルを扱わなくなると、これまでのユーザー(顧客)はどうなりますか? 例えばこの春にノースセイルを購入したユーザーは・・・
心配ありません。私たちはユーザーがセイルを買ったディーラーとの協力関係を維持していきます。保証期間中の製品に対しては責任をもって対応します。また製品を登録したすべてのユーザーは、当初の保証期間を超えて保証延長プログラムを組むこともできます。ボーズ & モアはユーザーの信頼を裏切るようなことはしません。
そしてもちろん、それと並行して新しい『デュオトーン』ブランドを稼働させていきます。私たちはユーザーを幸せにするために、すべてのことを私たちの力で行っていきます。
───(ノースセイルからデュオトーンへ、1日で取り扱いブランドが変わったわけですが)すでにある製品は単にラベルを変更してリリースすることになるのですか?
まず私たちは(これまで同様)新しいブランドのもとで製品を開発し続けていきます。すべての技術、セイル、マスト、ブーム、エクステンションの設計ノウハウなど、それらは長年にわたってボーズ & モアが蓄えてきたものです。すべての製品は従業員によって開発され、すべての特許は当社に帰属しており、またすべての製品名についても当社が権利を有しています。例えば私たちが開発した(セイル)『スーパーヒーロー』や『ワープ』は、パフォーマンスも外見も機能も同じですが、今や『デュオトーン』にしか帰属し得ないものになっています。当社は当社の実績ある製造設備を維持しながら、これからもユーザーに優れたハイクォリティな製品を供給していきます。
───パワー・エクステンション(Power.XT)、プラチナム・マスト&ブーム(Platinum Mast and Boom)、iベース(iBase)など(これまでノースセイルブランドだった)リギングパーツはどうなりますか? 来年ユーザーはそれらを手に入れることはできますか。
もちろん。ユーザーは彼らが慣れ親しんだそれらすべてを手に入れることができます。
───これまでの開発者、チームライダー、各国のディストリビューターとの関係は『デュオトーン』でも維持されていくのですか。
彼らからは事前に回答を得ていました:ラインマネージャーのラウル・ジョア(Raoul Joa)、セイルデザイナーのカイ・ホフ(Kai Hopf)、ハードウェアエンジニアのユーリ・ビタオルフ(Uli Bitterolf)、(ヴィクター・フェルナンデスやゴリート・エストレド、ピエール・モーテフォン、クラース・ヴォゲットなど)すべてのチームライダー、みんなとこれまでと同じ関係を続けていきます。私たちの開発者と社内チームは、今後数年間の契約にサインしており、このプロジェクトが実現するのを楽しみにしています。当初多くの従業員は“まったく新しいブランドを作る? 冗談だろ”と思っていたみたいですけどね。でも私たちはすでにその道を歩み始めている。新しい可能性も見えている。みんなこれまで以上に自分の足跡を残せるよう、頑張っています。
───『デュオトーン』ブランドとして独立したことで、一番楽しみにしていることは?
時には変化こそが本当の刺激をもたらす。『デュオトーン』は我々のブランドです:私たちは私たちが望むように製品作り上げることができる。『デュオトーン』は顧客に寄り添い、しかもクールな製品を供給するブランドでありたい。ユーザーが望み、目指すところがこのブランドの方向性につながっていきます。私たちは自分たちが望めばフォイリングやファッションなど、新しい分野でも『デュオトーン』の製品を開発することができます。サーフボードのマーケットに進出していくことも。私たちが追求することは、私たちで決めることができるのです。
───『デュオトーン』の船出は『アイオン(ION)』『ファナティック(FANATIC)』『アローズ(Arrows)』など、ボーズ & モア グループの他のブランドに何らかの影響を及ぼしますか。
No, not at all. いいえ、まったく。
───あなたはアイオン クラブ(ION Club)に由来するアイオン(ION)ブランドを所有していますね。
なぜ新しいブランドをアイオン・ウインドサーフィンにしなかったのですか?
社内で議論した結果です。ブランドのポジショニングという観点から見て『アイオン』は独立したブランドとしておくのが得策だろうという結論に至りました。例えば他のセイルブランドのファンでも(セイルブランドではない)アイオンの製品ならあまり抵抗なく購入できるでしょうから。私たちが『アイオン』を設立したときの原則は、アクセサリーを専門とするニュートラルなブランドを作り出すことでも、ブランドのハードグッズを提供することでもなく「他のハードウェアブランドを補完する」ということです。だから『アイオン』は、新しいウインドサーフィン・ブランドの名前としてはあまり相応しくないだろうということになったわけです。
───『デュオトーン』はまったく新しいブランド名ではありませんよね。ボーズ & モアが1990年代に興したスノーボードブランドにこの名が使われています。なぜ再びこの名前を使おうと思ったのですか。
『デュオトーン』という名前については、いくつかのフォーラムで熱い議論がありました。私たちは多くの意味と解釈があるだろうこのエモーショナルな名前をとても気に入っています。この二年間、私たちが開発してきたセイルは、配色という点でデュオトーン(二色)効果をもっていました:だから今回の(独立)プロジェクトを立ち上げたとき、最初にそのプロジェクト名を『デュオトーン』としたのです。時間が経つにつれ、その名前が新しいブランドにマッチすると感じるようになりました。その名はすでにボーズ & モアによって、世界中に登録されているということもあります。それに何より『デュオトーン』という名前がもつ二重の意味に意味があると感じていました:風と水、軽さと耐久性などをうまく融合させるといい製品が生まれます。これら二つの間に生じる相互作用は、私たちが探求し続けるべきことでもありますから。
───その名が1990年代のスノーボードギアに紐付けされているということが、あなたを悩ませたりはしませんか。
もう随分前のことですから。それにかつての『デュオトーン』も質が高く、時代を先取りしたクールなブランドでした。いま私たちが受けている“予約”には、当時のイメージが重ねられているのかもしれません。
───“負担”と“解放”、このベンチャーを始めるにあたり、あなたはどちらを強く感じていますか。
私は大きなチャンスだと思っています。私たちはまだ誰も実現していない、新しいものをもたらそうとしています。私はいい意味で楽観的です。これはエキサイティングで創造的な挑戦です。例えば:ジョーズのような大きな波に乗りたいと思ったとき、挑戦することや結果に対して真摯に向き合う気持ちがなければ、ポジティブな結果を得ることは難しくなります。そういう気持ちが私たちが徹底的な行動計画を立案して、新しい可能性を求めていく上でいいガイドになってくれると思っています。
───『デュオトーン』を世界に広めていくのにどんなプランを描いていますか。
ウインドサーフィン界はそれほど広くはありません。その世界にすでに新しい『デュオトーン』ブランド(の製品)がリリースされています。もちろんブランドの立ち上げがうまくいくように、セールスパートナーにも大きなメリットがあるように、徹底してマーケットに刺激を与えていくつもりです。それにボーズ & モアは、ウインド & ウォータースポーツの分野において、おそらく(ブランドを世界に広めるのに有効な)世界最高の国際流通システムを既に構築しています。
───『デュオトーン』のセイル、マスト、ブームが市場にリリースされるのはいつですか。
8月1日に正式にリリースされます。現時点ではハードウェア製品の80%(マスト、ブーム、エクステンション)とともに、新しい『スーパーヒーロー』『スーパーセッション』『アイドルLTD』『E_タイプ』を入手できます。『ワープ』『S_タイプ』その他のハードウェア製品はそのひと月後に発売される予定です。
※日本における『デュオトーン』の問い合わせ────
株式会社エオ 〒239-0843 神奈川県横須賀市津久井浜1-3-8 ☎︎046-840-1287
ニューモデルの入荷は9月下旬くらいになる見込み
────────────── Windsurfing Magazine ────────────── ウインドサーフィン マガジン ──────────────
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EQuipment Interview
Farewell “North Sails”
We set up our own brand “Duotone”
Interview with Till Eberle(Managing Director of Boards & More GmbH)
It’s true:Boards & More is bidding farewell to North Sails Windsurfing and will be launching its own brand
“Duotone” in the summer.
───Interview by courtesy of B&M
───Till, many rumours have been swirling around over the last few weeks and months.
Is it true that Boards & More is bringing a new brand to the Windsurf market?
Yes, that’s true. We’ll be launching the new brand Duotone on 1st of August 2018.
───What does the new Duotone brand stand for?
Duotone represents authenticity ─ being true ─ both in windsurfing and in kiteboarding. We will continue to offer high-quality products for all disciplines and will push forward as leaders in technology for the sports that we love.
───Will there be Duotone products for windsurfing, kiteboarding, surfing, or even wakeboarding?
That is possible. However, our current focus is on windsurfing and kiteboarding. In specific terms, we’re likely to explore the foil sector. The major trend of foil surfing, i.e. in groundswell wave foils, is very exciting.
───What has happened now for you to give up North Sails Windsurfing after 38 years?
Boards & More and North Sails Group America, which is owned by Oakley Capital, have somewhat differing views about the future of the brand. This is what motivated us at Boards & More to come up with our own brand. We have some exciting ideas for the future and are ready to take full control over bringing them about.
───Is the Boards & More Group getting a new owner?
No, at least not at the moment. But few years from now this could certainly happen.
───Will North Sails Windsurfing still be around?
That I cannot say. We, as Boards & More, will no longer be running the North Sails Windsurfing brand after a transition period ends.
───So, you’ll be giving up North Sails Windsurfing. What does this mean for customers? If, for example, a customer bought a new North Sail in the spring?
That is all taken care off. We, that is Boards & More, work with the dealer where the customer bought his sail and will continue our cooperation with the dealer. We absolutely guarantee any warranty claims in legal periods. Even Better yet, all customers who have registered their product are entitled for our warranty extension programs on top of the original warranty period. Additionally, we will also continue to be accommodating beyond that. As Boards & More, have a reputation for being reliable and we will continue to honor the service and warranty for any of the products we sell.
And of course, as Boards & More, we also want to get our new Duotone brand up and running. We’ll do everything in our power to make our existing customers happy.
───With the new brand name, is it simply a case of relabelling your existing products and now selling them under the Duotone moniker?
We’ll keep developing our products under the new brand, that’s for sure. All the engineering, the design of sails, masts, booms and extensions ── that’s all knowledge acquired by Boards & More over the years. All of the products were developed by our employees, all of the patents are ours and all of the product names belong to Boards & More.
For example, we created the Super Hero and the Warp so there will still be a a Super Hero and a Warp available under Duotone, which will be identical in terms of performance, features and function to the Super Hero or the Warp of the past. We will also maintain our proven manufacturing setup to ensure that we are delivering the same superior quality to our customers.
───So, next year customers will still be able to buy a Power.XT, a Platinum Mast and Boom, or the iBase?
Yes, they will. Customers will get everything they’re familiar with and even a little bit extra.
───All of your developers, team riders and international distributors will be staying with you?
We asked the question to everyone beforehand:line manager Raoul Joa, sail designer Kai Hopf, hardware engineer Uli Bitterolf, all team riders, and everyone is on board. All of our developers and internal team have signed on for the next few years and are excited to see this come to life. Initially, many employees thought it was a joke ── that we couldn’t just create an entirely new brand. However, now that we are in doing it, it is obvious, that many new possibilities show up and our employees are more motivated than ever to leave their footprint.
───What new freedoms are you particularly excited about with your own Duotone brand?
Sometimes a change can really inspire you. The Duotone brand belongs to us:we can shape it as we see fit. We’ll position Duotone where we think it best fits and where it might be cool for our customers. We have no connection to sailing anymore. Where you come from and what you stand for is the brand’s new outlook. We can also develop Duotone in new areas, such as foiling or clothing if we so desire. Or if we want to bring surfboards to the market, that’s something we can do too. Now it’s up to us what we want to pursue.
───Will the launch of Duotone affect the other brands of Boards & More Group, i.e. ION, Fanatic and Arrows?
No, not at all.
───You own the ION brand from which ION Club is derived.
Why is the new brand not called ION Windsurfing?
This is something that we discussed internally at length. However, we came to the conclusion that from a brand positioning perspective it is better to keep ION as an independent brand:even NeilPryde customers or Severne fans can identify with ION and purchase these products. Our principle, when we created ION was not to offer any hard goods under this name, rather to create a neutral brand, which specialises in accessories ── as a complement to ours as well as other hardware brands. For that reason, ION isn’t a perfect fit for our original idea of creating a new Windsurf brand.
───Duotone is not a new name. There was a snowboard brand from Boards & More with this name back in the 1990s. Why are you pulling this name out of the drawer again?
There was plenty of heated debate about the name Duotone in some forums. We think it’s very exciting because it’s a very emotional name with many meanings and interpretations. In the last two years, our sails have had this duotone effect in terms of their colour scheme:that’s how we stumbled upon it. When we were looking for a name for the new brand, we chose Duotone as the internal project name. The longer we worked with it, the more we realised that this name was a really good match for the new brand. On top of that, this name was already registered worldwide by Boards & More. And we really liked the double meaning associated with the name Duotone:Wind and Water combined form a better unit, just like lightness and durability. This interaction between two factors crops up again and again in the creation of products.
───And the fact that the name was associated with snowboards from the 1990s – does that bother you?
No, the 1990s was a long time ago and more importantly:Duotone was a very cool brand back then, high in quality and ahead of its time. That’s why we have few reservations.
───Would you describe this new venture, for you personally, as more of a burden or a liberation?
I would say this is a massive opportunity. We’re bringing something new to the table, something which no one else is doing. I get this feeling of optimism again. It’s a challenge ── but very exciting, creatively speaking. I would put it like this:If you want to ride a big wave like Jaws and show zero respect to the challenge or consequence, then that’s not likely to have a positive outcome. A certain amount of respect is a good guide so we’ve worked diligently to develop a thorough plan of action and welcome the new possibilities.
───How do you plan to make the new Duotone brand known to the world?
Windsurfing is a very tight community. World has gotten around already that the new Duotone brand is about to launch. But naturally enough, we’re also planning a thorough marketing push from our end to ensure that the brand launch is a great success, which will also largely benefit our sales partners. Additionally, Boards & More probably has the best international distribution system in the Wind-Water segment which we will to utilize to spread the world.
───With the launch of Duotone, do you expect the price of second-hand North Sails Windsurfing products to plummet?
I doubt it. Because a Super Hero is always a Super Hero and a Warp is always a Warp. The customer knows what he wants. From my experience, the specific model, the product name, is more important than the brand.
───When are the new Duotone Sails, Masts and Booms coming to market?
The Duotone brand will be officially launched on 1st of August. We will have the new Super Hero, Super Session, Idol LTD and E_Type available at this time together with 80% of the hardware products (Masts, Booms, Extensions). Warp, S_Type and the rest of the hardware products will follow one month later.
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