「里村哲也のタヒチ(ライアテア島)撮影日誌」④
違和感と調和と
17日の月曜日に帰国しました。今回は二週間ほどタヒチ・ライアテア島にいたわけですが、今はじっとりとした日本の蒸し暑さと時間が進むスピードの速さにやられています。タヒチの風が恋しい。いろんなものをさらっと乾かしてくれるあの風に中にいると、いろんなことが「まあいっか」と思えてくる。
タヒチと日本を行き来すれば、そのような違和感が生まれてきて、それは何かを考えるきっかけになる(たぶん)。
出かける前は億劫に感じるところもあるけれど、帰ってくれば「やっぱり旅はいいな」と思う。
ウインドサーフィンがあれば、その思いはより強くなる。風も海も波も、やっぱり日本とは全然違うから。
それらをほぼダイレクトに感じられるウインドサーファーのなかでは、多くの場合違和感も大きくなり、その体感と記憶とが強く結びつきやすい状態になる。数年後にも十数年後にも僕らは───例えば流行歌と思い出との結びつきよりも強烈なイメージとともに───思い出すかもしれない。あの時タヒチの風に吹かれて感じたこと、考えたことを。
この日誌はこれで終わりですが『Tahiti Freeride Cup』は来年も開催される予定です。
ウインドトリップはやっぱりいいものです。
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