《Day 7 / 風はカイに吹いている?》
11月6日、大会7日目。波はだいぶ落ち着いている。とはいえ、サイズはマスト~マスト半。フェイスはクリーンに磨かれている。風は弱い。アウトは全然走らない。風上に上っていくにも時間がかかる。今日もまた、難しいコンディションだと言える。
何度かの中断を挟んで、女子ルーザースのベスト4が決まり、男子のルーザースの勝者が決まった。最強の敗者。シングルのベスト4への挑戦を許され、勝者になる可能性を手にしたのは、カイ・レニー。それにしても風が弱い。インサイドはひよひよである。だがホーンが鳴る。カイの挑戦が始まる。
カイ対ロディガー(4位以上&5位決定戦)。US-1112 対 US-1113。チーム・ナッシュの同門対決。いきなりロディガーが仕掛ける。2セットのスムーズなターンからバーチカルなスナップバックを決め、そのあとで到達したリップでスムーズなタカをメイクする。だが次の波が見つからない。走らない、上れない、なかなかアウトに出られない、その上セットの間隔も長いから、どうにもいい波を掴めない。仕方なくインサイドの波に乗るけれど、点数の取れるラインをつないでいけない。
カイは落ち着いていた。ワンハンドスナップや、バーチカルターンを交えた質の高い波乗りを二本揃えて、トータルポイントでロディガーをうっちゃった。いや、違うな。カイには勢いがあった。自信に満ちあふれていた。このコンディションなら、しっかり二本の波に乗れば勝てると踏んでいた(のだと思う)。
今日はここまで。残りのヒートは明日以降に持ち越し。もし今日風が十分に吹いていて、ヒートが順調に消化されていれば、カイは6連勝しなければ優勝に辿り着くことはできなかった。だが、トップ3との戦いは延期になった。カイは24歳である。一晩寝れば疲れはとれる。トップ3は、勢いに乗り、元気なカイと戦わねばならない。うーむ、どうやら風はカイに吹いているように思える。もちろんトップ3には、そんなカイをも抑える力があるわけだけど。さて、結末やいかに?