2023 ウインドサーファークラス全日本選手権
9月9日(土)~10日(日)の2日間、江ノ島沖で2023ウインドサーファークラス全日本選手権大会が行われた。旧日本ウインドサーフィン協会開催の全日本(第1回大会は1974年11月:三浦海岸大会)の頃からすると国内では一番歴史のあるコースレースの大会と言える。ご存知の通り、ウインドサーファー艇の用具は至ってシンプル。コンディションによるセイルやボードのチョイスはない。セイルはダウンとアウトの微妙な張り具合とボードはマストステップの位置、センターボードの角度を調整するだけだ。勿論日頃の鍛錬の成果は大きくモノを言うが、風の振れやレース艇の位置関係から自分のコースを的確に判断できるタクティクスを駆使することも勝敗を分ける。国内では、ワンデザインによるコースレースは学生を中心とするテクノ293が主流ではあるが、ヨーロッパでは再びウインドサーファークラスの人気が高まりつつある。古くからの愛好者が多いためか年齢層にも幅があり、サンデーセイラーでも比較的簡単にコースレースの楽しさを味わうことが出来るのが魅力と言える。
今回はウインドサーファークラス世界選手権での優勝経験もあり、現在も第一人者として活躍している豊岡美枝(旧姓:田嶋)さんに大会レポートをお願いした。今大会もいつもながらの安定したレース運びで総合2位(女子優勝)を獲得している。
<豊岡美枝(ミミ)レポート>
2023/9/9-10 神奈川県片瀬江ノ島にて、ウインドサーファークラス全日本が開催された。社会人40年生になっても、安全に楽しく乗れるサーファー艇のワンデザイン、実連や学連OBも多く、遠路はるばるサウジアラビアの赴任先から参戦の蜂谷選手(神戸大OB)、広島から道岡選手(JAL)、岐阜県から真田選手(滋賀大OB)、大阪府から大熊選手(See you)、愛知県から永田選手(名商大OB)、静岡県から草野選手(リコー)、この日のためにセイルを新調したスピードキングこと酒井雄祐選手ほか、全国からサーファー艇のベテラン愛好家が集った。みんな気持ちはあの頃のまま、東京オリンピックが開催された江ノ島の海面で、白熱した闘いが繰り広げられた。
1日目は南風の微風で2レース成立。風をうまく捉えた国スポ島根県代表の作野選手が2レースともトップ!
2日目も南風の微風で4レース成立。微風の中3レースともトップを取った女子の豊岡(ミミ)選手が、男女総合トップに躍り出た。
お昼を挟んだ最終レースでも熱い戦いは続き、作野選手が1位をとり同ポイントで優勝となった。
総合3位には、オープンクラスで出場の元全日本チャンプの根岸選手(拓大OB)が流石の走りを見せ、オープンクラス優勝。
総合4~6位は接戦の末同ポイントとなり、全日本クラス男子2位に蜂谷選手、3位は大熊選手と気迫の走りを結果に結びつけた。
一方で、陸上ではニューセイルの話題で盛り上がり、閉会式ではご協賛いただいたウインドサーフィンジャパン社の三木社長とジャンケン大会が催され、勝ち残った豊岡選手が幸運にもニューセイルをゲットした!
全日本クラス男子
1位 作野 達雄 島根県セーリング連盟
2位 蜂谷 修 セブンシーズ
3位 大熊 伸昌 Sea you
全日本クラス女子
1位 豊岡 美枝 mimiwind
オープンクラス
1位 根岸 聡 FREERUN
2位 草野 哲也 リコー
3位 郡山 雅夫 セブンシーズ