ウインドサーフィン・エッセイ_05

MENTAL WINDSURFING_2
あなたの自由を奪うもの

Adam Lewis(K-516)/ ⒸFanatic_FishBowlDiaries
Adam Lewis(K-516)/ ⒸFanatic_FishBowlDiaries

唐突だけれど、実はあなたは二人いる。顕在意識の側にいるあなたと、潜在意識の側にいるあなただ。仮に前者を顕在君、後者を潜在君と呼ぶことにする。

ウインドサーフィンをしているときの顕在君はいつも厳しい。「ほら、もっとセイルを引き込んで」とか「セイル返しのタイミングがなってない」とか「なんで今の波に乗らなかったんだ」とか、ときには「このチキン野郎!」などと怒鳴ったりもする。

つまりあなたがウインドをするとき、あなたはあなたを罵り、あなたはあなたに罵られることになる。そこにはポジティブな要素は何もない。あなた自身を信頼しないネガティブなあなたがいるだけだ。

昔はそうではなかったはずだ。小さな子供の頃にはもっと自由なあなたがいた。潜在能力がのびのびとポジティブに機能していた。だから誰にも教わらずに歩けるようになった。

その頃のように無心でいられれば、ウインドだって、それはもう今とは比較にならないくらいに、驚異的に上手くなれるはずなのだ。

けれど残念ながら、大人になった今のあなたの中には顕在君がどんと腰を据えている。彼はその口元に手を添えて「おーい、失敗したら恥ずかしいぞ」とか「きっと今のままじゃダメだな」とか、あなたを不安にしようとする。そうして潜在能力の大半を潰してしまう。本来の計り知れない可能性を潰してしまうのだ。

つまりその種の顕在意識は潜在能力の敵である。なんとかしなくちゃいけない。その方法は、あなた自身で考えてみてください。答えはあなたの中にあるはずですから。

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▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_04 / 考えない人〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_03 / 目に見えるものに、たいして大事なものはない〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_02 / ふたつのリズム〉
▶︎〈ウインドサーフィン・エッセイ_01 / 目標などない方がまし、かもしれない〉