RS:X級 レース1~6 / 須長10位、富澤16位で後半戦へ

2020 Tokyo Olympic Windsurfing Racing Site, Enoshima, Kanagawa / ⒸTetsuya Satomura
2020 Tokyo Olympic Windsurfing Racing Site, Enoshima, Kanagawa / ⒸTetsuya Satomura

【7月25日(日)レース初日 / レース1〜3】溽暑の相模湾江の島沖。ほぼコース全域でパンピングを強いられるタフでスローなレース展開。気力も体力も激しく削られていく消耗戦。風は北東の8ノット(4m/s)から徐々に南へ振れつつ落ちてゆく。

富澤慎(37)と須長由季(40)はこの風域をあまり得意とはしていない。決して不得意なわけではなく、パワフルなパンピングスキルを持ってはいるのだが、それでもベテラン二人にとっては苦しく不利なコンディションだったといえるだろう。初日の結果、富澤10位、21位、11位で総合13位。須長17位、24位、11位で総合18位。
 
 
|| 第4レース 須長1上トップ回航3位フィニッシュ

【7月26日(月)レース2日目 / レース4〜6】風が上がった。女子の第4レースのスタート時点で風速15ノット、風向85度。台風8号の影響だろう、この時季には珍しい(ほぼ)東の風だ。ここで須長が出る。最初の上マークをトップで回航する。現地で見ていたわけでもないし、ネットのライブ中継を見ていたわけでもない(ネットでは別のクラスのレースが中継されていた)。文字情報による速報がそう伝えていたのだ。

プレーニングレースになれば須長は強い。結局この日は3位、5位、12位でレースをまとめ、総合10位にジャンプアップを果たした。文字情報を見ているこちらも何度も飛び上がりたい気分になった。マジか、いやマジだ。世界最高峰のプロツアー(PWA)でも風が強くなるほどに速さを発揮する須長にはそういう力がある。不思議でもなんでもない。

これなら富澤も。しかし女子の後の男子のレースが始まる頃には風が落ち始めてしまった。第4レースのスタート時点で14ノット、それが12ノット、10ノットと確実に落ちていく。

ネットのライブ中継がやっとRS:X級を映し出す。第5レース。中途半端なコンディション。なかなかボードがリフトしない。パンピングでなんとかリフトさせてもそれをキープするのが難しそうだ。第1マーク、トップはイスラエルのヨアプ、2番手はフランスのトーマス・ゴヤード(PWAのフォイルチャンプ、ニコラスの兄)3番手にオランダのキラン・バドロー(2019年『ANA 横須賀・三浦W杯』にも参戦していた)富澤は・・・来ない(結局19番手で回航した)。

富澤にとってはまたも厳しい1日になってしまった(レース結果は以下の通り)。だがオリンピックレースはまだ半分が終わったにすぎない。ウインドサーフィンは選手が同じグラウンドで対戦するスポーツとは違うのだ。風が変われば海が変わり、得手不得手、有利不利が一変する。

台風8号が東から西へと逆走しながら東北地方に近づいている。それが江の島沖にイレギュラーなコンディションを生み出すことになるかもしれない。レースがどうなるかはわからない。ただ確かなことは、須長と富澤の脳内には江の島沖の風と海に関する豊富なデータがあり、ベテランであればこその「未知」に対する精度の高い予測・分析力も持ち合わせているだろうということだ。

プレーニングレースになればチャンスは大きくなりそうな気がする。もちろん強風で速い選手は多いのだが、二人もまたそのうちの一人であり、江の島のイレギュラーな強風に最適な走りを見つける能力では他の選手に負けないだろうと思えるからだ。

予選レースはあと6つ。全12レースを終えた時点でトップ10圏内にくい込んでいれば、最後の最後のメダルレースの一発勝負に参戦できる。レースはこれから。まだまだ終わっちゃいないのだ。

RS:X級(ウインドサーフィン)今後の競技日程 ▶︎ 7月28日(水)男子・女子レース7〜9/7月29日(木)男子・女子レース10〜12/7月31日(土)男子・女子メダルレース

2_w_result

3_m_result

────────────── Windsurfing Magazine ─────────────── ウインドサーフィン マガジン ──────────────