Windsurfing MAGAZINE Vol.4=横須賀W杯 観戦ガイド

  日本選手に上位進出のチャンスはあるか?
〘ANA 横須賀W杯_2018年5月10日開幕まで_あと7日〙

1外人選手に比べて身体が小さく軽い日本選手は、ライトウインドレースに勝機を見いだせるはず。という考え方がある。だがPWAツアーを戦う選手やその関係者の中にその説に組する人はほとんどいない。というか、皆無だ。
なぜならPWAのレースにはミニマム風速(=最低風速=8ノット=4m/s)が設定されており、その風速になれば、身体の大小にかかわらず、選手の誰もがボードをリフトさせて走ることができるからだ。それにPWAのレースはライトウインド下で行われることが多いため、フルタイムでワールドツアーに参戦している外人選手たちは、その風域でより速く走るために多くの時間を費やしている。その練習量も練習の質も道具(デカスラ+ビッグセイル)のチューニングの完成度も実戦経験も、おそらく日本選手の比ではない。

では強風ではどうか? 日本の絶対王者、浅野則夫プロに訊いたことがある。
「不思議なことが起こるんです。例えばライトウインドで僕が8.4㎡のセイルを使うときには、アントワン(アルボー=公称185cm、100kg=10×PWAスラロームチャンプ)は9㎡台を使う。僕が7㎡台にしても、アントワンは9㎡台のままということもある。でもある強風レースで僕が5.7㎡のセイルを使ったときには、アントワンも5.7㎡を使っていた」
なぜか? アントワンはこう答えたという。
「ライトウインドでは強敵が30人ほどもいるけれど(強風が)吹けば敵は5人くらいしかいなくなる」
だからライトウインドではギリギリのセイルを選び、強風では無理をしない。

これらのことの中に大事なことが隠れているような気がする。
1)日本選手は外人選手のように大きなセイルを使い切ることができない。
2)だが、強風では両者のあいだにセイルサイズの違いが小さくなる。
つまり)強風ではセイルから受け取ることが可能なパワーの絶対量に違いがなくなり、
そのときボードの抵抗を最小限に抑えることができれば、日本選手にも勝機が生まれる。

もちろんその機会を生かすのは簡単なことではない。どっちが上手いかの勝負になれば、世界のトップレーサーに勝つのは至難の業だ。でも強風になればレース海面にリスクが激増し、同じ分だけチャンスが生まれる。そこに少なくとも「レースは終わってみなければわからない」という状況が生まれることになる。
そしてもうひとつ、日本選手に勝つチャンスがあるとすれば・・・。

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『Windsurfing MAGAZINE Vol.4_ANA ウインドサーフィンワールドカップ横須賀大会・観戦ガイド』には、そういうことが書かれています。ウインドサーフィンやPWAワールドツアーについての解説から、スラロームの見どころ、世界と日本のトップレーサーについてなど、予備知識を超えるストーリーも交えた『見て読んで楽しめる大会ガイド』になっていると思います。これさえあればW杯が10倍楽しい! 本当か? ぜひたしかめてみてください。
背景が整理されて、見るべき対象がくっきりと見やすくなるはずですから(たぶん)。

※『Windsurfing MAGAZINE Vol.4』その他の記事についてはこちらをごらんください。
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4  PWAワールドツアー2018 ニッポンラウンド
『ANA ウインドサーフィン ワールドカップ 横須賀大会』
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