8th / 三保カップ 2017

『今年の戦いも熱かった(& 暑かった)』
特派員報告=静岡県清水支部
藤原洋一(999 / ゴーシーズサーフ)

毎年8月の第一週の週末は静岡市清水区三保海岸で『三保カップ』。
8年目の今回は、初めて土曜と日曜(8月5日〜6日)の二日間開催となりました。毎年なかなかプレーニングレースとはいかず、オープンクラスが微妙に成立しないということもあったので「二日間あればきっちり成立するだろう」との目論見で。結果、台風5号の影響が心配されたものの天気も良く、我らの「真夏の祭典」はじりじりする暑さのなかで無事に(なんとか、ほぼ)成立したのでありました。

ウインド&SUP合同開会式。総エントリー数174名のビッグイベント。
ウインド&SUP合同開会式。総エントリー数174名のビッグイベント。

初日、土曜日。キッズ、ビギナー、オープンBとスムーズにレースは進んでいく。
風も少しずつ上がっていく。だが台風の影響か、いまいち安定してくれない。
オープンレディスがスタートする。しかしそのとき風が振れ、さらに弱まって、キャンセル。
その後オープンメンズが始まると、こちらは問題なくレースができて、16名によるファイナルスタート時には8.5㎡で完プレといい感じ。
私はファーストマークを4位で回航、そこからマークやレグごとに一人ずつ抜いていき、何と最終レグではトップに立っていた。フィニッシュまであと30m。「やったぜ、4年振り3回目の優勝だ!」と、そのときプオーンという長音のフォーンが鳴り響き、N旗が上がる。なぬ!? 確かに風は落ちていたけれど、ここまで来てキャンセルかいな?
初日はこれで終了。無念であった。楽しかったけど。

二日目、日曜日。大会本部前に選手が集合する。全部で174名(SUP_102名、ウインド_72名)もいた。
ビッグイベントである。いろんな人たちのおかげだ。ありがとうございます。
それにしても暑い。午前中から太陽はギラギラしている。湿気もマックスで日本の夏だ。
そんな中、SUPのレースが始まる。ビギナーは2.5km、それ以外のクラスは6km。
優勝したのは日本のビッグスター、金子ケニー選手、女子は佐藤優夏選手だった。
さすがの走りを間近で見て、他の選手はレースで最高の練習ができたことだろう。

午後はウインドのレースが再開。しかし風は上がらず、キッズ、ビギナー、オープンBクラスのレースだけが進行していく。15時過ぎ。「今年もオープンクラスは不成立かあ?」と、そう思い始めたところでアナウンス。「レディスとオープンメンズのファイナルをファンレースとして行う」とのこと。
ならば楽しもう。風は弱い。何とか走るか? といった感じだ。でも私の調子は悪くないはず。昨日の幻のトップフィニッシュを、今日現実のものにしたいところだ。だが、スタートでミスった。ファーストマークと第3レグでは他艇と接触、一度はセイルを落としてしまった。最悪。今日を幻にしてほしいくらいだ。
「ウインドのレースがあるのにSUPのレースにも出たりするからだよ・・・」という人もいた。でも私は「2.5kmくらい漕いだからって、ヘロヘロになるほど柔じゃない」と思ってはいる。ただアクシデントに動じない精神力と冷静で的確な判断力・対応力がちょっと足りなかっただけだ(と思いたい)。次回(11月か12月)は弱い部分を補って、万全の態勢でレースに臨みたいと思います。
オープンクラス優勝は、男子は地元の望月浩司選手、女子は千葉の田沢妙代子選手。
風が弱くても速い人は速い。見事な走りでした。おめでとう。勉強になります。

オープンクラス。ファイナルは軽風ファンレースになって しまったけれど、スタートすればマジになる。
オープンクラス。ファイナルは軽風ファンレースになって
しまったけれど、スタートすればマジになる。

今大会で印象に残ったのは、地元(清水や御前崎)の選手と遠方からの参加選手が、バラエティー豊かな感じで表彰台に立ったこと(リザルトをご参照ください)。そしてオープンメンズクラスで御前崎の森田心君と静岡の小山大介君、二人の高校生が表彰台に上がったこと。私は二人を小学生の頃から見てきたけれど「ほえ、いつの間にこんなに大きくなったの?」と見違えるような体格になっていました。聞くと「12月の(全日本)アマスラ(アマチュア・スラローム)を目指している」とのこと。頑張れ!
かつてこの『三保カップ』表彰台に立った杉匠真君や石井孝良君も『全日本アマチュア・スラローム』での表彰台を経て、今や「世界」のフィールドで戦っている。彼ら二人は既に次の若手の目標にもなっている。日本のウインド界にもいい時代が来ましたね。私も今回表彰台に立った高校生たちと、再び『アマスラ』でバトルすることを楽しみにしています。越えがえのある壁になれるといいんだけど。ではまた。

────三保の小鉄・藤原洋一(今回はちぐはぐなレース展開でした。次はしっかり走りたいと思います)

レース海面の上空でブルーインパルスが編隊飛行。 『清水港祭り』の一環で、週末を盛り上げてくれました。
レース海面の上空でブルーインパルスが編隊飛行。
『清水港祭り』の一環で、週末を盛り上げてくれました。
左)ウッドとステンドグラスでできた表彰盾。シンプルで素敵だ。 右)被り物おじさん。「世界最速のプロペラ機(川合さん)」と「トランプになった トランプ&ヒラリー(私)」です。「みんなで楽しいレースを」という思いをこめて。
左)ウッドとステンドグラスでできた表彰盾。シンプルで素敵だ。
右)被り物おじさん。「世界最速のプロペラ機(川合さん)」と「トランプになった
トランプ&ヒラリー(私)」です。「みんなで楽しいレースを」という思いをこめて。

5 6 7 8

────────────── Windsurfing Magazine ────────────── ウインドサーフィン マガジン ──────────────