三浦ザ・マスターズ 2017

『横須賀W杯』のその前に
特派員報告=静岡県清水支部
藤原洋一(999 / ゴーシーズサーフ)

『横須賀W杯』が開催されていたため、遅ればせながらということになりましたが、
4月22日-23日に横須賀市津久井浜で開催された『ザ・マスターズ2017』の
レポートをお届けいたします。少し時間を巻き戻してご一読いただければと思います。

マリンジェットの航跡がスタートラインのゲートスタート。 結構気分が盛り上がります。
マリンジェットの航跡がスタートラインのゲートスタート。
結構気分が盛り上がります。

春、GW直前のこの時期は『三浦ザ・マスターズ』の季節である。
例年「寒くて強い風が吹く」か「暖かで柔らかな風が吹く」かのどちらかなのだが
今年は後者で、会場の空気には緊張感と楽しげな雰囲気がうまくブレンドされていた。

初日、土曜日。朝は軽い北系の風。そしてそれが弱まる中でファンレース。
マスターズ、選抜、レディス、レジェンドの各クラス合わせて100名の選手たちが
一斉にスタートを切る。マリンジェットによるゲートスタート(写真参照)で、
選手全員がバホバホとフルパンプ。それなりに迫力があった。
そんななか、トップを獲ったのは今回初参戦の大阪の北本恵一(ベアキャッツ)。
2位はマスターズの常連、蒲郡の伊豆丸伸一(ブルーム)。
3位には地元津久井浜の三澤文良(ティアーズ)が続いた。
その後風は上がることなく、初日は早めのリリース。お楽しみのパーティーの前に自主的に
一次会を催した人たちも多かったようで、横須賀セントラルホテルで行われた正式な
宴は、懐かしいウインド話で大いに(必要以上に?)盛り上がったわけであります。

二日目。午前中「吹き」の予報だったので早々にレース開始。
今回は過去の優勝者などを別枠の「選抜クラス」にしたり「年代別ヒート」が
行われたりと新たな試みも実施された。コンディションもいい。
129ℓ+8.5㎡で十分にプレーニングする。途中風の振れがあったり、
速い選手が前のヒートを走る選手に追いついてしまったりと
多少の混乱はあったけれど、レースは次々に消化された。

私(藤原)は、弱めの風でのラウンドロビンレースでは上位を走ったことがあるけれど、
このような十分な風の中でのトーナメントレースでは満足に勝ち上がったことがない。
ファイナルは岸で観戦するのが常だった。でも「マスターズのトーナメントで
ファイナルを走りたい!」という気持ちは(たぶん)誰よりも強くもっていた。
だからかどうかはわからないけど、今回の私はいつのも私ではなかった。
十分な風の中で行われた予戦やセミファイナルをなぜだかとんとんと勝ち上がり、
気がつけば念願のファイナルのスタートラインに立っていた。
「長年の目標だったファイナルを走れるんだ!」そう思うと嬉しさがこみ上げてきた。
でも気負いのようなものはまったくなかったような気がする。

ファイナルのスタートシークエンスが始まる。冷静に周りを見て、普段はあまりやらない
上位置狙いで上2からジャストスタート。先頭集団の一角に入り込んで並走する。
これまでだったらここでじわじわ置いて行かれるところだが、
今回はMRC(三浦・レーサーズ・クラブ)三澤にも走り負けしていない。
そして2位でファーストマークにアプローチ、1位の材木座の郡山雅夫(セブンシーズ)
のインをついて先頭に躍り出る! そのころから徐々に風は落ちていき、
以降軽量な私に有利な状況となり、なんとそのままトップフィニッシュ!
なんてこった。「マスターズのファイナルを走る」それだけを目標にしてやってきた
のだが、まさかトップフィニッシュしてしまうとは・・・本当に踊りだしたい
気分だった。正直本人が一番驚いている次第です。

選抜クラスでは検見川の玉野正幹(ダック)が小島久司、大館弘、青木和広、
石丸謙二郎らの強豪を抑えトップフィニッシュ。
レディスクラスでは津久井浜の高野智津子(ティアーズ)と検見川の田沢妙代子が
同ポイントで並んだが、最終レース優先のルールにより高野が優勝をもぎ取った。
レジェンドクラスでは千葉の大村朋生(スティフ)が逆転で勝利した。

マスターズの大会はアスリート・ファースト。
選手のことを第一に考え、もてなそうとしてくれているのだといつも感じる。
運営の皆様、アクシデントによる混乱への対応などお疲れ様でした。
これからも楽しく『おやじレース』続けていきましょう。
それではみなさま、また来年。『W杯』と同じ海面で会いましょう。

───三保の小鉄・藤原洋一(少しは“伝説の鉄腕”の域に近づけたかな)(※文中敬称略)

上左=マスターズクラス 上右=選抜クラス  下左=レディスクラス 下中=レジェンドクラス、上位入賞者。 下右=パーティタイム、オジサンズのお楽しみ。
上左=マスターズクラス 上右=選抜クラス 
下左=レディスクラス 下中=レジェンドクラス、上位入賞者。
下右=パーティタイム、オジサンズのお楽しみ。

ザ・マスターズ 2017 / リザルト

【マスターズクラス】
Pos. Sail No.  Name         (Team)
1位  999  藤原洋一  (三保・ゴーシーズサーフ)
2位  176  郡山雅夫  (鎌倉セブンシーズ)
3位  3723   対馬有悟  (津久井浜)
4位  676  伊豆丸伸一 (蒲郡・ブルーム)
5位  768  田口宏明  (葉山・葉山サーフクラブ)
6位  125  三澤文良  (津久井浜・ティアーズ)
7位  123  長澤直人  (検見川・スティフ)
8位  96   鎌田啓吾  (検見川・スティフ)

【選抜クラス】
Pos. Sail No.  Name        (Team)
1位  2711  玉野正幹   (検見川・ダック)
2位  40  小島久司  (蒲郡・ブルーム)
3位  1117  大館 弘   (ー)

【レディスクラス】
Pos. Sail No.  Name        (Team)
1位  467  高野智津子 (津久井浜・ティアーズ)
2位  34   田代妙代子 (検見川・スティフ)
3位  5671  猪股由香  (浜名湖・セカンドバース)

【レジェンドクラス】
Pos. Sail No.  Name       (Team)
1位  304  大村朋生   (検見川・スティフ)
2位  1991  板谷盛靖 (淀川・ベアキャッツ)
3位  243  原 純子   (津久井浜)

※フルリザルトについてはこちらをご覧ください。
http://thewindmasters.wixsite.com/themasters2017/blank-2